正直不安じゃないと言ったら嘘になる…こんなとき貴方に縋ってもいいの?


























   trigger  Act:35 互いの光





















『まぁ貴方も色々有名ですしね。でも変装するのはやめておきましょう。元軍人がマフィアになった…話題的には格好の餌です』

『昔の貴方を知っている人でしたら一気に震え上がっちゃうのでこちら側としては都合がいいんですよねぇ』



終始笑顔が絶えなかった八戒と光明はそう言った

の前で言わないのが彼等らしい


己はまだ怖がっている

知られるのが

自分の情けなさに反吐が出る


こんなにも自分は臆病になったのか


彼女と出会い彼女を知っていき彼女を、愛していく内に

それに気付くのは遅すぎて

かといって彼女を手放す事は出来なくて


雁字搦めの思考回路が三蔵を蝕んでいく


この血と業に染まった両手で何を、掴もうか




「三蔵?どうしたの三蔵ー?」


「っ…!」




光が見えた気がする


それは一瞬の事だったので信憑性はないが


でも


は光だ




「ふふふ…ブスーっとしちゃって。そんなにからかわれた事が嫌?…根に持つタイプなんだね!」

「違ぇ…」

「私はね、三蔵が本当にカッコイイと思うよ?さっきも言ったけど…なんだかお父さんを思い出すの」

「…!」




背丈格好容姿は全然違うけど

お父さんはとっても表面が怖くてでも内面がとっても優しい

スーツをビシっと着こなして威厳が漂ってて

でも家に帰ると外とは大違いのオーラを放ってる

娘の私に甘くてそれで母に怒られて、なんだか尻に引かれてるみたいで見てると凄く面白いんだ

そんな日常が全部幸せだった



「ありがとう…三蔵」



貴方が居てくれて

傍に居てくれて

愛してくれて

上手く言えないけれど

今まで貴方がくれたこの思いに一生かかっても答えようと思う


私も三蔵を愛してるから


出会った時、私には貴方が太陽に見えた

三蔵は私の光

それは今も昔も、これからも変わらない



「…」

「三蔵」


自然と交わされる口付け

互いが互いの光を求め手放すまいと

無我夢中で貪りあう2人

内に秘めた思いは永遠だと伝えよう


昔も今もこれからも


共に歩んでいこう




















To be continued.














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ATOGAKI
何これ最終回!?なノリですね!!(おまっ)ちょっと2人の語り?が混ざって読み難いこと事うえ無いのですが、甘甘な雰囲気が出ていればこれ幸い
決戦前夜の恋人達の営み…そんな大層なもんじゃないんですがね!それにしても短い…orz
これから物語が進むに連れ絡みが少なくなるような気がするのでココで取り入れてみました。わー。恥ずかしい←
ではでは。次回は後半戦の序章です。気張ってイコー!