あぁ…俺はアイツのためならなんだってしてやる、よ


























   trigger  Act:34 似合いすぎるのもどうかとおもうぞ






















目が覚めたら…ってコレ前にもあったよね?

でもこの現状は…どう受け止めるべき?

笑い飛ばす?

それとも…







「ごめんなすって!!若!!!!」








「俺はヤクザじゃねぇ!!!!」











スパーン…!




ハリセンが綺麗に決まったところで状況解説


が目を覚ますと向かい側のソファにふんぞり返る三蔵

あぁ

尊大な態度にはいつもの如く偉そうだ、と思う

しかし

しかしだね


雰囲気が、着ている服装が違うとこうも変わるのか、とは寝起きの頭で思ったのだった




「とてもよく似合ってますよv」

「〜っ僕も、想像以上で驚きましたっ…」←笑っている


「…羞恥プレイも大概にしてくれ…」


のほほんと呑気に賞賛の意をこめる光明

ちなみにささやかな拍手つきだ

いっその事盛大に笑ってくれればどんなに楽か

三蔵は腹を抱えて必死に笑いを押さえる八戒を横目にゲンナリした様子だ


あとはの反応なのだが



「三蔵ー!かっこいいよ!!ホント似合い過ぎっ…!」


「そうか…?」


「うん!私惚れ直しちゃうよv」


「…そうか」



同じ言葉しか発していないもののの発言で三蔵は嬉しそうだ

この男も単純なんだな、と八戒は人知れず苦笑した

ちなみにの言葉は気遣いでも、お世辞でもなんでもない

本当にただ純粋に本音を言ったまでだ

それが三蔵の機嫌を直すには十分で

本心で言っているとわかっている三蔵はたまにはこんなのもいいかもしれないとの笑顔を見て思った

特に嫌悪は無いようだ

安心して任務を遂行できることに安堵した八戒であった



「では。三蔵にはこれからゴットファーザーとしてこの街に名を轟かせていただきます」

「何をすればいいんだ」

「安心してください。既に大方の事は用意できてます。三蔵にはマフィアさんの交流会に出てもらえるだけで結構ですからv」

「貴方の容貌をみたら、一気に有名になれますよv」

「うはー!三蔵なんか雰囲気あるもんね!きっとみんな震え上がっちゃうよ!」

「…何が言いたいんだ」

「「「似合いすぎって事ですよv」」」

「お前等…!」

「これ程までこの役にぴったりの人は早々居ませんものねぇ?」

「息子の晴れ姿…拝めて幸せです」

「父さんソレは少し違うのでは…?」

「いいえ。でも次は花婿姿でしょうねぇ…フフフ。想像したら楽しみで仕方ありませんよv」

「是非お相手はさんですよね?僕親友代表挨拶しちゃいますv」

「わーい!私も楽しみです!!」

「(わかって無いなは)それより作戦の方はどうするんだッ!」


照れちゃってーなんて薄ら寒い笑顔を貼り付けた男2人をスルーすると三蔵はサングラスを取った

白いスーツに紺のYシャツ

赤錆色のネクタイをびっちり締めたその容貌はまさにマフィアそのもの

今まで何度かマフィアだとか間違われてきた三蔵に拍車がかかったようなその姿に

みな、爆笑 (この際哀れとしか言いようが無い)

コレでこの場に他の2人が居たらもっと弄られるに違いない

まぁ、この格好で会うのだから代わりは無いのだが

それでもやっぱりちょいと不機嫌になったこの無愛想男は苛々がちに煙草を貪る

その仕草がまたみなのツボをついているのも気付かずに


「では。本題に進みましょうか」

「さっさとしてくれ!」

「そう焦らずに。ココは慎重に行かないと出来ることも出来なくなりますよ?」

「…チッ」

「コレで黒コートにマフラー…昔お父さんがやってた格好だ!ヤバイなぁ…かっこよすぎっ…!」

「オイ…貴様なにぶつぶつ言ってやがるっ!」


なにやらニヤケ面のは1人の世界に入っているようなのであえて無視させていただきます

三蔵のハリセンが何処からとも無く出されようとしていますがつかさず八戒が止めに入った



「さて、今回は三蔵に交流会に参加してもらって、付き人役にさんをお願いしますね」

「え?私ですか!?」

「はい。敏腕ゴットファーザーが独り身なんて格好がつきませんからね。
 それにさんは言い方が悪いですが実際に『三蔵の女』ですから申し分は無いと思います」

「私に出来るかな…」

「お前は普段どおり俺の傍に居ればいい。無駄な気を張るな」

「うん!わかりました。私が出来る事ならがんばります」

「貴方には辛い思いをさせてしまうかもしれません…それでもいいですか?」

「はい。女に二言はございません!」

「フフフ…頼もしいですねぇv」

「僕も安心しました。期待していますよ?僕は側近として傍に居ますから…」








夜が明ける

月が沈み日が昇り

朝を迎えて


それぞれの1日が始まを告げる


君は何を見る?

絶望?それとも希望の光?


さて、今日は始まったばかりだ

この先に何があろうとも



逝くしかないのだ



己の途に向かって――






















To be continued.
















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ATOGAKI
最後がね、どう区切ろうか迷ってなんか入れてみました。結構特に意味は無いです笑
次回ちょっと小話入れて本腰に入ろうと思います。ではでは。ちなみに服装は原作の絵から拝借。