二言はねぇ…ただ、失いたくないだけ
trigger Act:31 トラウマ
を寝かせた部屋の前に着くとノックもしないで扉を開けた
其処に見た光景とは
今までの緊張を打ち破るには簡単だった
「おや?もう戻ってきたんですか?もっとさんとお話したかったのに…」
「あ!三蔵!おはよう〜。今ね、光明さんとお話してたんだよ!」
「…父さん……」
「あははは。さすがですねぇ。もう仲良くなられたんですか」
これはもう紹介せずに済みそうですねぇ、なんて呑気に言っている八戒を横目に三蔵は気が抜けた
確かに彼女を紹介しますと無駄に緊張する事がなくなったのは良いが
だがこの状況はどうだろうか
呑気に2人はお茶をしていて、しかも
三蔵の幼き頃のアルバムを見ているのだ
ホント勘弁してくれ、と三蔵は1人ごちた
「いや〜それにしても可愛いらしい彼女さんですね。あ、それとさん?私の事はお父さんと…」
「何吹き込んでいるんですか!父さん!!」
「三蔵のちっちゃい頃すっごく可愛いね〜!」
「も、和んでんじゃねぇ…」
「これまた似たもの同士…気に入ってもらえたようですしむしろ喜ばしいことじゃないですか三蔵」
「そういう問題じゃっ…!」
アルバムをつかさず2人から取り上げると三蔵はどこかに隠す
きっと光明の事だからまた引っ張り出してくるに違いない
まぁ、何あともあれ交際を認めてくれた事には嬉しいが
(だから否定される事はあるまい)
の事に関しては自身満々な三蔵はさして問題なかった
ではなく
このお気楽な2人をどうにかしてくれ
八戒も混ざって己では対処しきれない現状に三蔵はまたため息をつくのだった
「フフフ…本当のお父さんが出来たみたいで嬉しいですv」
「それは嬉しいですねェv遠慮せずお父さんと思ってくださいvv大歓迎ですからねvvv」
「はい!お父さん!!」
「これで将来も心配ないでしょう」
「…勝手にしてくれ」
もう相手にするのにも疲れた三蔵はの横へドカリと座る
さっきのの言葉が胸を締めるが笑顔をみたらそれどころではなくなった
今この場で抱きしめたい衝動に刈られる三蔵
親の前と八戒のてまえそんな事は出来ないがそれでも
の過去を勝手にだが知ってしまった三蔵は不安が消せないでいた
どうか
どうか
が少しでも『トラウマ』という呪縛から開放されればいいと
真に願った
きっと光明もの過去を知っているだろう
だから強く父親と言うポジションを請う
あの人の事だろうからそんな事を抜きにしても願うだろうが
今の幸せが壊れなければ
後は自分が片付ける
意を決して三蔵は今回の件を持ちかけた
To be continued.
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ATOGAKI
アレ?過去はなすんじゃなかったっけ?アレレ?
なんだかこのほのぼのした雰囲気を壊したくないから次に回す事にしました管理人です
次回はヒロインの回想シーンになると思われ。それから話は進んでいきます。暫し前置きが長かったですが進みましょう。