今日は珍しくも2人でお買い物…と思ったんだけど神様は事件がお好きらしい
trigger Act:14 事件再び
は昼ごはんと晩御飯の買出しに出かけると言って玄関を出ようとした
けれどそれは三蔵の一言によりドアノブに手を伸ばした動作を遮ることとなる
「俺も行く」
彼は確かにそういった
普段よほどの事が無い限り動かない彼がその重い腰を上げたのだ
は吃驚すると同時に一緒にお買い物できると言うことが嬉しかった
三蔵のほうは別に何か予感がした、とかそういうものでもない
かといって何かするわけでもなくただついて行こうと思っただけだ
昼飯と晩飯分の荷物も重いだろうとそんな感じである
しかしその気まぐれが後々大きく関わってくるとも知らずに
2人は部屋を後にしたのだった
+++
鼻歌が聞こえてきそうな位軽快に足を進める彼女
三蔵は彼女の歩調に合わせ人ごみの中見失わぬよう気を使う
傍から見ればその不可解な2人に、周囲は目を向ける
楽しそうな女に不機嫌そうな男
中身を開けば不機嫌ではなく彼にとって普通の表情ではあるのだが
しかしそんな正反対な2人に嫌でも目に付くのが現状
そんな周囲の好奇の目には眼もくれず、と言うか気付かず目的の場所まで足を進めた
反対に三蔵は人混みが端から好きでは無い上に必要以上の視線にどんどん不機嫌になっていった
道の両端に店を広げる市場
その先に目的の場所スーパーがあった
押して開くドアを開け先にを促す三蔵
三蔵を知っている人物が見れば絶対目を疑うであろう彼の行動にどのくらい彼女に愛があるのかを知る
そんなこんなでやってきたスーパー
看板は英語の筆記体で掲げられておりなんともいえない雰囲気をかもし出していた
店内は普通の物と変わらず野菜など色とりどりの品物が並んでおり値段もまちまちである
は何にしようかな〜なんて呟きながら店内を心行くまで回った
籠持ちはモチロン三蔵だ
そして色々なものが入った籠は以外にも重い事が分かって次回から絶対着いて行く事を胸に誓う三蔵であった
どうやらお昼はオムレツで晩御飯は牛肉のソテーらしきものの様だ
他にも健康に気をつけた野菜があり彼女の器量の良さが伺える
本人は自覚無いのか、あたりまえだと思っているか気にした様子は無い
危なっかしい彼女を無意識のうちに目で追い気付かないうちに柔らかくなった表情を隠さず三蔵はそのまま歩みを進めた
「あのね、デザートは何がいい?プリンとかティラミスとか…もちろん甘さ控えめで作ろうと思うんだけど」
「…コーヒー系なら何でも食える」
「そっか。じゃあそのままコーヒーゼリーとかどう?」
「いいんじゃないか」
「うん!そうするねー!」
三蔵は甘いものが苦手
それは一緒に生活してきて直ぐ分かったことである
最初こそは失敗もあったが気にする事無く教えてくれた三蔵には彼の優しさに一層胸が温かくなるのを感じのも随分前だ
それで忠実に三蔵の事を考え一生懸命になるに三蔵もまた、胸が温かくなるのを感じずには居られない
何時まで経ってもバカップルと言われるのに気がつかない天然と実は天然の三蔵だった
「おい、あまり離れるn…」
が遠くにおいてある果物売り場まで行きそうになって三蔵が声を掛けた時
事件は起こった
ドウンッ!ドウンッ!!
店内に響き渡る銃声
それは三蔵の小銃とはまた違った響きで人々を脅えあがらせるには十分だった
そして目の前で崩れ落ちる愛しい姿
ソレをだと理解した時 三蔵は目の前が真っ暗になった
To be continued.
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ATOGAKI
最後の一文はギャグではありません笑
さーてほのぼのデートもといショッピング〜な日常の筈が何故か生々しい展開になった今回の話
銃声と共に崩れ落ちたヒロインはいかに!!
真面目なのかギャグなのか分からない話ですが、お付き合いくださいな!ありがとうございました!!
photo by 空色地図 -sorairo no chizu-様