私はここにいるよ
「あのね、私海外に行く事になったの」
それはつい先日明かされた事実
「…そうか」
不器用な俺は伝えたかった言葉を言えずそのままは海外に行ってしまった
つい最近メジャーデビューが決まった目先の事だ。はついて行けない俺を分かっていて、いつもと変わらぬ笑顔で…
「応援してるから。私は貴方達のファン1号。そして私にとって貴方は大切な人。それは変わらないから」
「…あぁ」
「バイバイ、三蔵。…元気でね」
「っっ…。…あぁ」
言いたかった
でも
言えなかった
言ってしまったら駄目なんだ
「 」
は自分の夢のため海外へ飛びだった
何時帰ってこれるか分からない
それだけを残して、泣きそうな顔で微笑んだ
私はここににいるよ
どこにもいかず待ってるよ
どんなに遠く離れていても 変わらない心
言いたい事わかるでしょ?
貴方は 私が貴方を愛している事知ってるから
だからこそ
心配しなくていいんだよ
「…」
もう随分前に旅立った
ココには居ない女を想いながら俺は1枚の写真に眼をやる
前に無理矢理撮らされた1枚の写真
はもう この思い出にしか居ない
ココには 居ない
偶にしかとれない連絡
唯一の連絡手段は電波越しのもの
声は笑っていてもお前の笑顔が見えない
笑っていると想うけど 見えないんだ
『そっちは上手く行ってそう?…そっか。頑張ってね!
こっちに居ても三蔵のCD買うから。
いっつも聞いて寝る…フフッ大丈夫よ?』
1人部屋に居ると思い出す ぬくもり 髪の香り
思い出しても思い出しても喪失感から来る喉の渇きは満たされない
いつも居たアイツはもう居ないんだ
自分ひとりしか居ない空間に俺は目を閉じた
私はココに居るよ
「三蔵?聞いてますか三蔵?」
ふと、想いに耽っているといつの間にか八戒が目の前に居て俺の顔を覗き込んでいた
心配そうな顔は直ぐ離れたが俺の様子に首を傾げる
斜め前に座る悟空と悟浄もなんだか珍しいと言う風にこちらをうかがっていた
「…あぁ。で?いつからなんだ」
そんな3人に悟られないように俺は平静を装う
「あちらの話によると今週末から本格的に活動開始らしいですよ」
「…そうか」
それを聞くと俺は席を立ちスタジオを出て帰路に着いた
「や〜っぱりちゃんが居ないから寂しいんだねぇ三蔵サマは」
三蔵が出て行った扉を眺め煙草をふかした悟浄がポツリと呟いた
「仕方ないですよ。突然の事だったんですし」
その一言に八戒も寂しそうに眼を閉じる
「はぁ〜。なんで急に行っちまったんだよ」
悟空は机に突っ伏し組んだ腕に蹲った
3人ともの突然の告白に最初こそ戸惑いはしたが今では現実を受け止めている
は4人のメジャーデビューを本人達以上に喜んでいた
だからこそ、自分達は喜んでいたに答えるため内心では悲しんでいるが立ち止まってはいけないのだ
三蔵と悟空が2人で路上ライブをやっていた時から傍に居た
当たり前のように、否 其処に居るのが当たり前だった存在
そのは 居ない
まだ引きずっている三蔵を自分達で引っ張っていかなくてはならない
そうしなければきっと三蔵は立ち止まってしまうかもしれないから
そうなってしまえばが望んだ自分達にはなれない
いつかあっちで 会うために
そのために自分達は頑張っている
成功させなければならないのだ
「また、会えるよな?」
「えぇ。きっと、イヤ、絶対会えますよ」
「ま、世界はそんな広いモンでも無いしな。俺たちが向こうに行けばいいんじゃねーの?」
「そうだな」
「そのために、僕らはやる事があります。さぁ。がんばりましょう!」
「「おう!!」」
貴方はいつでも ココに居る人だから
過ぎていく日々になんだかお前の面影をひたすら探してしまう
帰路に着いた俺は 以前とよく歩いた道を歩いていた
今ではもう、俺だけの足音が響いていて悲愴感が一層強くなった
きっと今の俺を見たら 呆れるのだろうか
こんな情けねェ姿を鈴が鳴るような心地よい声で笑うのだろうか
「…」
短くなった煙草に気付き投げ捨てた
この前アイツから来たエアーメール
返事を書こうと引き出しから来たものと同じ封筒を取り出すと残り僅かだった
あまり使わない特別なそれは買い足すのを忘れていたらしい
今回の分はあるようなのでそのまま書き始める
『元気か?ちゃんと飯は食ってるのか?』
人の事はちゃんと気にする奴だけど自分の事となると何処かしら抜けている
そんなアイツの事だから学校の事とか忙しくて1日飯抜きはしそうだ
前に大学が忙しいからと言って3日間ろくに飯を食い忘れる時があった
友達の誕生日とか言って金を使って金欠で食えないときもあった
その時のアイツの青白い顔を見るたんびに俺は柄にもなく至極心配をした事を覚えている
向こうでは元気でやっているだろうか?辛く無いだろうか?体調を崩してないだろうか…
「ちくしょう…」
こんな事言えるか
やっぱ言えるわけがねェ…
俺は書いていた手を止めペンで直接書いた紙を握りつぶした
今はまだ想い浮かばねェ
また今度、送る
俺の頭の中の整理がつくまで待ってろ 馬鹿女
私はココに居るよ
何処にも行かず 待ってるよ
貴方は 私が貴方を愛している事を知っているから
心配しなくていいんだよ
活動が始まり、が去ってから1ヶ月が経った
忙しくて何処にもいけない日々が続きようやく1日だけ休みが取れた
急遽もらえた休みに飛行機のチケットを買って行こうとしたが思いとどまった
今はまだ、駄目だ
こんな自分じゃ見せる顔が無い
そんな自分を見かねてか八戒から提案が出された
「そうだ。みんなで海行きましょう」
なんだいきなり、と思ったが猿と河童の嬉しそうな声に俺の批難の声はかき消される
思い立ったら即行動派の3人は早々に準備をはじめ30分もしない内に海に向かう車に乗り込んだ
「おい」
「なんです?三蔵」
「コレは俺の車なんだが…」
そう。3人が乗り込んだ車は俺が前に買った車だった
当たり前のように乗る3人に唖然と見ていた俺だが我に返ると尽かさずツッコんだ
「いいじゃないですか。無駄に広いんですから文句言わずに、ね?」
そういう問題じゃない
と言おうとしたが八戒のただよらぬオーラに押し黙った
否、黙るしか俺には選択肢が残されていなかったと言うのが正しいのか
こうしてうるせぇ馬鹿2人とどす黒い1人に促され俺は愛車を走らせた
海
といえば以前遠出したときの事を思いだす
突然が海行きたいと言い出したことがきっかけで俺は今のように運転席に乗りを助席に乗せ
どうせならと言うことでお気に入りの海まで遠出した
昔切羽詰った時などここの海に来ていたことがあった
今ではそんな事無いからご無沙汰だったその海岸の砂浜に足つける
ははしゃいで一目散にサンダルを脱ぎ捨て駆け出していったっけな
気をつけろと言う俺の言葉に眼もくれず波にのまれたに言いかけた言葉
「何してやがんだこの馬鹿女!!気をつけろと言ったろぉがっ!」
「えっへへ!ずぶ濡れになっちゃった!冷たいなぁ〜」
「…ハァ…俺の傍を、」
怒鳴られたのにも関わらず全然気にしないにため息が漏れ言いたい言葉が出てこなかった
ずぶ濡れになった姿を見た途端
その儚くも綺麗な姿がどこか行ってしまいそうで
マジせつねぇ…男の俺、なのに女々しいが言葉が出てこなかったんだ
言いたいのに
覚えてるか?前に俺の歌声が聞きたいと、普段いつも聞いている俺の声なのに聞きたいと言った事があったろ
理由を聞いても笑ってごまかすお前に折れた俺が渋々承諾して行ったカラオケ
その中で俺が最後に入れた曲の言葉
気恥ずかしい事が普段言えない俺はその曲に乗せて
モニターに浮かんだ言葉に少々恥ずかしかったが歌った言葉
ホントはお前に直接伝えたかった言葉
「何処にも、 」
「なぁ三蔵!!」
「っ!…なんだ?」
また俺は思いに耽っていたらしい。悟空が呼ぶ声に気付かず海を眺めていた
急に意識を引き戻され大声で声を掛けられたため一瞬躊躇してしまった
「どうしたんだ?三蔵ココに来てからボーっとしちまって、もしかして具合でも悪いのか!?」
心配そうに見てくる金色の瞳になんでもねぇと答えた俺は海に入った
後ろの3人が何か言っているが全部全部シカトだ
何思い出に浸ってやがんだ俺は。何感傷に浸ってやがるんだっ
こんなにもアイツの存在が大きいだなんて思いもしなかった
別れ際、言えなかった伝えられなかった後悔の念が大きく波とともに押し寄せてくる
冷たい海水が全身を包み込む感覚が襲ってきた
波が引いた後に残ったのはまさにずぶ濡れ状態の俺
前のアイツと同じ状態になった
そして俺の頭も冷えた
そうだ お前はもう ココには居ない
私は ここに居るよ
貴方の事 待ってるよ
「ッ三蔵!!なにやっているんですか!?」
「ずぶ濡れじゃんか!!」
「オイオイ…水も滴るナントヤラって言うけどやりすぎよー?三蔵サマ」
「うるせぇ。気が済んだならとっとと帰るぞ」
駆け寄ってくる3人に眼もくれず俺は車に戻る
別に俺はアイツと同じ事がしたかったんじゃねぇ
ただ 俺は
「気が済んだのは三蔵の方でしょうに…」
苦笑する男の声なんて聞こえないふりをしてあの時と同じ砂浜を踏みしめる
そうだ
俺はただ頭を冷やしたかっただけだ
幾分かスッキリした思考で車を走らせる
車内は行く時と同じように馬鹿2人が大声で歌う
行きは全く耳に入らなかった歌声も今ではもううっとおしい事この上ない
俺は器用にも片手で運転しながらもう片方の手でハリセンを持ち馬鹿2人を一喝した
「前見て下さいよ?三蔵。事故ったら全部水の泡ですし」
「安心しろ。この馬鹿2人は事故っても死なねぇよ」
「僕はどうするんです?三蔵は運転席だから幾らか平気でも僕は普通の人間です」
「ナニ。俺らは人間じゃないワケ?」
「耳までおかしくなったか、このエロガッパ。そう言っているのが分からんとはな」
「っんだとコラァ!!この生臭坊主!!」
「ゴキブリは喋れないはずだが?」
「〜〜っっ!!いつかぶっ殺してやるぜ!!」
「やれるもんならやってみろ」
「まぁまぁ2人とも…」
「なぁ俺腹減った〜」
「「猿は黙ってろ!!」」
「猿じゃねぇ!!」
「ははは…悟空、もうそろそろパーキングがありますからそこで食事でもしましょう」
「やりぃ!!」
八戒は今のやり取りで安心した
いつもの調子に戻っている三蔵
が行ってから眼に見えて三蔵の様子がおかしかったのだから
今まで悟浄と悟空が無意識のうちに気遣ってか場を盛り上げていたのだ
(もう、平気…ですかね)
コレを期に本来の目的に目標に向かってくれればもう一安心なのだが…
に胸を張って会いに行く
それを糧に三蔵も見失っていた道を見つけたのならば心配はいらないだろう
(先ほどの波が三蔵の負の部分を流してくれたのでしょうか)
が居る同じ海が繋ぐこの波に乗って伝えられなかった言葉が届けばいいのに
「お疲れ様です。ではまた明日」
随分夜遅くに帰ってきたようだ
辺りは静まり返って時計は深夜を指している
そんな中八戒と悟浄と悟空が住むマンションの前に1台の車が止まった
中から八戒が先に降り続いて悟空、悟浄と車の横に並ぶように立つ
「じゃーな三蔵!みんな寝坊するなよ?」
「ばーか。おめーじゃあるめぇし寝坊なんてするかよ」
「エロガッパは来なくていいぜ!」
「こんの生意気なクソガキ!」
「ガキって言うな!この赤ゴキブリ!!」
「んだとコラ!ガキガキガキガキ!」
「エロエロエロエロエロエロ!」
スパパーン!!
「うるせぇ!近所に迷惑だろうが!」
「そうですよ?苦情を言われるのは僕たちなんですから。さ、2人とも行きますよ」
いつものように始まった騒がしい言い合いに三蔵がお得意のハリセンを食らわせ八戒のどす黒いオーラ
まさにダブルパンチ状態の悟浄と悟空は一気に静まった
このコンビを怒らすとホント命が危ない、と(特に八戒)
お利口になった2人を引き攣れ八戒はもう一度三蔵に挨拶するとマンションの玄関へと歩みを進めた
そんな3人の背を消えるまで待つことも無く三蔵は自分の愛車に乗り込んだ
さっきまで流れていた今流行の曲が入ったMDは悟空が持って帰った
今はシンと静まり返った車内
つい先ほどまでの騒がしい事が嘘のようだった
この感じは前にも感じたことがある
何度も何度も経験したことだ
そう、2人でささやかなドライブデートをしてを送った後の雰囲気と似ていた
甘い余韻が無いだけが大きな違いだけれども
でも何と無く似ている。基本は同じものなのだろうが
「…何考えてんだ…なさけねぇ、な」
三蔵は自傷の笑みを浮かべた
今日は書けるだろうか
お前への手紙の返事
結構間が開いちまったがお前は怒っているか?
三蔵も3人と別れて自宅に様やく帰ってこれた
リビングに入るなりコートを脱ぎ捨て海水でベタベタになった服を脱ぎ捨てる
風呂に入ろうとドアを開けると眼に入る若干溜まった洗濯物の山
忘れていた
いつもは何も言わずが家事をやっていてくれて
きっとこの状態はキッチンもそうかもしれない、と苦手な家事を今日すればよかったと後悔した
浮かんでくる笑顔
初めて部屋に来た時は生活感の無さと所々汚い部屋に唖然と固まっていたがの手際のよさはココで明らかになった
すぐさま片付けて1時間後には食事が用意され、三蔵はの器量の良さに驚いた事もあった
それからは頻繁に呼んでは家政婦じみた事をやってもらったり、恋人同士の営みも、甘い甘い時間を過ごしたりもした
全部全部つまった空間
との、2人だけの空間…
ハッとなった三蔵は先ほど流してきた筈の思いが湧き上がってくのを感じた
認めたくない思いを振り払いもう一度頭を冷やすため冷水を頭から被ったのであった
プシュッ
お風呂から上がると三蔵は冷蔵庫にあった缶ビールを開けた
酒はいつも自分が用意していたから無意識のうちに買い足していた様だ
プルタブを勢い良く引くとあふれ出してきそうな泡
零れる前に口に含むとなんだか言いようの無い苦さが口内に広がる
おいしく感じていた炭酸のソレは今ではただの味の無い炭酸に変わっていた
それでも飲み干す三蔵は虚空を仰いだ
月の光だけが照らす室内と机の上に置きっぱなしの便箋
ペンに手を伸ばすと何かに導かれるようにペン先を走らせた
今日、バンドのメンバーと海に行った。俺は面倒だったんだがな
覚えてるか?お前と一緒に行ったあの海岸だ
お前はずぶ濡れになっちまって、あん時はマジで呆れたな。この馬鹿女。
だが…俺もお前の事言えなくなっちまってよ
俺も同じようにずぶ濡れになっちまったんだ。ホント何やってんだか俺自身にもわかんねぇ…
こんな俺をお前は笑うか?ま、笑われても文句言えねェんだがな
そしで波に打たれたら一気に頭が冷めてよ、お前を思い出しちまった
あの時のお前のはしゃいだ顔が忘れられねェんだよ
そん時、俺言いたいことあったんだ
お前を空港で見送った時、伝えたい言葉があったんだ
「チッ」
無我夢中で書いていたがペンを止めた
大事な所で書くスペースが無くなったのだ
周りを見渡すと便箋は1枚も残っていない
最後の1枚を無駄にしてしまった
今度こそ、お前にかけると思ったんだがな…
気分がそがれた三蔵はまた紙を握りつぶす
言いようの無い怒りを、己に向けた怒りをぶつけるかのように
「わりぃ…また今度、送ってやるから…手紙……」
便箋を握ったまま三蔵はまどろみの中へと身をささげた
私はココに居るよ
何処も行かずに待ってるよ
貴方は 私が貴方を愛しているという事を知っているから
だからこそ心配しなくてもいいんだよ
どんなに遠くに居ても変わらないよ この心
言いたい事わかるでしょ?
貴方の事待ってるよ
「…?」
もし俺が金持ちだったら
(お金なんて要らないよ。貧乏だったとしても、)
もっとまともな仕事をしていたら
(バンドマンだって立派な職じゃない。ま、今はニートみたいだけど)
もしも全てを犠牲にできたのなら
(わかってるよ。三蔵の夢だったんでしょ?ソレを私なんかが潰せるわけ無い)
俺は絶対にお前を…
(…わかってる。嬉しいよ)
だが勘違いだけはするな お前に寂しい思いをさせたくねぇが
忙しい中あんま話せねぇが、いずれできるであろう俺たちのガキが
コレが未来に熱心であると必要な事だと思っていると思うから、だから俺は待っているんだ
勉強を終えていつか帰ってくるときが来るまで
我慢…して……
違う
ホントは違う
正直今すぐお前と会いたい
今すぐ抱きしめてやりたい
腕の中に閉じ込めて、一生離したくねェ
でも、今までお前が俺の隣で座っていた席にはもう誰もいない
一緒に歌った路上ライブの時の場所も
バンド組んで1曲だけキーボードが必要になってお前が出てくれた時の場所も
2人きりで愛し合ったベットもソファも
いない
いないんだ
お前が隣にいないんだよ
まぁ、そんな事はいいんだ 言いたいことはそんなんじゃねぇんだ
こんな未練がましいことじゃねぇ お前にそんな事言いたいんじゃないんだ
今更だが、やっと書けた
ずっと言いたかった言葉を込め 送る未送付の手紙
俺はココに居る
何処も行かずに待ってる
お前は 俺がお前を愛しているという事を知っているから
だからこそ心配しなくてもいいんだよ
どんなに遠くに居ても変わらない この心
言いたい事わかるだろ?
お前の事待ってんだよ
いつでもお前が帰ってきてもいいように
俺はお前を待っているんだ
「俺はここにいる」
私はココに居るよ
どこもいかずに待ってるよ
貴方は 私が貴方を愛しているという事を知っているから
だからこそ心配しなくてもいいんだよ
どんなに遠くに居ても変わらないよ この心
今なら素直にいえるよ
貴方の名前が全世界に響き渡るまで私はずっとずっとココにいるよ
もし貴方がこっちに来て迷わないように待ってるよ
「私はここにいるよ」
「三蔵」
「八戒?どうした…?」
「フフフ…喜んでください。次のツアーが決まりました」
「何処だ?」
「海外です」
あの日から2年
日本でその名を轟かせた三蔵一行は次ぎのステージに進むため
に会うため ここまでやってきた
やっと
待ちくたびれたぜ
「…そうか」
今日までは俺はお前を日本で待っていたが、これからお前があっちで待っていろ
直ぐ行ってやるからよ
それまで、待ってろ
言えなかった言葉を波に乗せて男は日本から旅立つ
私は
ここに居るよ
俺は
(行くなって言えたらどんな未来になってたんだろうな)
ATOGAKI
…すみません異様に長いですあっはは。。。
とある曲を聴いて思い浮かびました。いや。こじつけてみました笑
何回も何回もリピート再生して頭の中で構成組んで悩んで悩みぬいた結果の産物です
その割には…な、感じですがどうぞ広いお心で受け止めてくださいorz ←
三蔵にするって言うのは決まっていたんですがストーリーが浮かばなくて…
ってかこの夢のきっかけ?になった歌の意味が分からなくて、苦戦を強いられました
この歌の裏にはどんな物語が動いているんだろう。とか、ココでは何を言ったのか、とか
思うように繋がらない物語に苦労しました…今でもわかって無いんですが←
自分なりに介錯して、ってか都合のいいように受け取って書きました。あっはは!
なんか歌詞そのまんまなんで、おまっ!最後のほうめんどくなっただろう?!ってな感じで、はい。図星です←←
英語翻訳してみたら汲み取った物語と全然違う方向になっていくし、もう歌詞にあわせて書くのやめよう。懲りたぞ(笑)
そんなかんじで、一部分だけ自分納得行かない文章があるんですがそこらへんはまたいつか分かった時にでも修正できれば…ハァ;
最後気付いたのは『2人して待っててどうすんだ!?』と思い早急につけたし^^^
これは『たまには〜』と『I give a song〜』より後時期の続編です。クリスマス企画に書かせていただいた(予定ですが;)時の話よりもーっともっと後!です
これでもうこのバンド戦士!三蔵一行の物語は書かないと思うんで安心してください!(なにをww)
ではでは!こんな長ったらしい文とあとがきを読んで頂いた方にこの胸イッパイの感謝と敬意を!
sound by SoulJa&青山テルマ 『ここにいるよ』 どうぞ聞きながらお読みください