「人に決められたレールに乗るなんて真っ平御免よ」
「何も苦労しないで職に就けるだけありがたいと思え」
「私だって好きな職につきたい」
「…だったら掛け持ちでも何でもすればいいだろうが。それが出来ないんだったらナマ言ってんじゃねぇ」
「私不器用だから、2つの事なんて無理よ」
「やる前から諦めてる奴がほざくな。うっとおしい」
「…ハゲ」
「ひっぱたくぞ」
「じゃあ私にどうしろって言うのよ!!」
「俺が背負ってやるよ」
「え…?」
「そんだったらお前のやりたい事好きにできるだろうが」
「だって三蔵、」
「なにか不満でもあるのか?」
「ない!無い無い!!…けど」
「ふん…」
「じゃあ三蔵如何するの?自分だって会社あるじゃん」
「テメェと一緒にすんな。俺は器用だからな」
「…なんかうまく乗せられた気分」
「俺にとっては一石二鳥だ」
「家の会社乗っ取ろうって魂胆ね」
「馬鹿が。あんな小せぇ会社乗っ取っても嬉しくともなんともねぇ」
「だったらなんで、」
「さぁな」
「おやおや。三蔵は本当素直じゃないんですねぇ」
「あのまま言っちまえばよかったんじゃねぇの?」
「なぁ、って社長にならなくて良いのか!?」
「そうでしょうねぇ。なんてったって」
「三蔵サマが乗っ取ってくれるらしいからな」
「え?それって結婚するって事か?!」
「そうなりますね。ま、三蔵も次期社長ですから合併とかになるんじゃないですか?」
「そーそ。そうなったらちゃんも好きなこと出来るってワケ」
「すっげーいいじゃん!!」
社長令嬢と社長令息
(アイツは深い意味なんて考えてないんだろうな)
***
社長になる三蔵サマと社長になる事を決められたヒロイン
うーん。訳分からん(お前がな)
ってかヒロインは好きなこと出来るようになるのか…?←