あ、こんにちわ

モデルのです

今回呼び出したのは他でもない、あの人の事なんですが…

え?あぁ聞いているのなら話は早い


…そうです。是非そうしてほしいんですけど、やっぱ駄目ですかね?


え!?ホントですか?!

よかったー。絶対断られると思ったんですけどね…

ぬぇ!そっか…あっちも覚えて…イヤイヤなんでもないです

では、態々ありがとうございました

八戒さん














本業デルモ


















「こんにちわー」


某スタジオ

そこに結構今話題のモデルが居た


「おーちゃん久し振り!どうよ?今夜こそ俺と食事とか」

「ハイ、黙れーこのエロ河童」

「悟浄さん泣いちゃう…」


スタジオ入りした直後に気がついた紅毛紅瞳の悟浄

有名なカメラマンだったりする

見た目も撮る写真も評判が良い為よく写真集とかを手がけてるのだ


「あれ?さんじゃないですか。結構早いんですねぇ」


と、其処に黒髪緑瞳の青年が入ってきた


「うはー八戒さん1週間ぶりです?」

「そうですね。丁度そのくらいですよ」

「あっははは…先日はいきなり申し訳なかとです」

「気にしないでください。あの人も結構楽しみにしていましたから」


彼は八戒。とあるモデルのマネージャーだ

そのモデルとは…


「げ!アイツが今度の仕事を喜んでた?想像できな…」


「何が想像できないんだ」


「さ、三蔵サマ…オハヤイ ゴシュッキンデ、ナニヨリデスネ」


何時の間に入って来たやらこの男、金髪紫瞳の三蔵である

いつもの癖なのか眉間にはしわがよっていて怒っている印象を与えた


「おや?三蔵…今日はまた随分と早いんですね?珍しいこともあったものです」

「テメェ八戒…喧嘩売ってんのか?」

「そんな事よりホラ、楽しみにしていたさんとの合同撮影が始まりますよ」

「別に楽しみにしてねぇよ」

「三蔵サマったらワクワクして昨日寝れなかったんでショ?」

「…殺す。今すぐ殺す」

「まぁまぁ三蔵。早く着替えてきてください。さんもそろそろ着替え終わって待っているかもしれませんよ?」

「チッ」


何時の間にが出て行ったとか気にしない方針でよろしく

八戒の言葉で三蔵が出て行った扉を見ながら悟浄は呟いた


「ホントちゃん大好きなのネ。三蔵サマは。普段女と撮らねぇ癖によ」

「そりゃあ幼い頃からの付き合いと聞きますからねぇ。こんな三蔵を見れて良かった。長生きはするものです」

「ホントだな」


年寄りくさい台詞と共に八戒もまた、扉を見つめた




所変わって控え室

は今回の撮影のため着替えをしていた

メイクなどは来る前に済ませたので着替えだけで良いらしい

時間も結構あるのでゆっくりすることにした

と、お茶を飲んでいたの耳に聞きなれたノックオンが


「どーぞ」


と言う間もなく開けられたドアには見知った姿


「俺だ」

「返事する前に開けるな、そして今更自己主張されても遅い!!」

「うるせぇ」

「こんの鬼畜ハゲ…!!!」

「ハゲてねぇ!」


お前ら廊下まで響いてんぞ☆な会話をしたところで訪れてきた男三蔵は勝手に入ってくる

そんな様子にさして気にしない

仕方ないからお茶を用意してあげた


「久し振りだね三蔵」

「あぁ」

「モデル業を数年やってきたけど三蔵と一緒にって事は無かったもんね?」

「今回はお前から直々に八戒に頼んだってのは本当か?」

「えっへへー!そうなの!…一度でいいからやってみたかったんだーなんてね」

「そうか」


三蔵は出されたお茶を啜りながらとの話を楽しんでいるようにも見える

一方で久し振りの幼馴染との時間を楽しむ

まさにほのぼのした雰囲気の中で久し振りの再会を噛み締めた


「でも、三蔵って女性と写真は撮らないって聞いたけど?」

「…気が向いただけだ」

「まったまたー!ホントは待ってたんでしょ?私とやるのをさ!!」

「んなわけねぇだろ!」

「んもー照れちゃって〜。…私はとっても楽しみだったよ?」

「フン…」


満更でもない様子の三蔵に素直に嬉しいと思う

満面な笑みを浮かべ全身で気持ちを表しているようだった

そんなに三蔵も口の端を持ち上げた



「やっと約束したこと出来たからさ、私…」

「あぁ。…良くやったな」

「うん」


昔を思い出す

そう経っては居ないものの数年前、2人の間に結ばれた約束


『私、すっごく有名になるから!そしたら三蔵と、一緒にお仕事するの!』

『精々がんばるこったな』

『この鬼畜ハゲ!!』

『ハゲてねぇ!!』


最初はあまり売れず、しかし今では人気売れっ子のモデルになった

片方は入った頃から大注目を浴びて、今でも大人気モデルの三蔵

当初は2人の力量には溝が大きすぎた

でも、も必死に追いついて今の地位に居る

昔の約束を果たす時が来たのだ


「がんばろうね!今日の撮影はなんてったって超実力派カメラマンもついてるしね!」

「あんなエロ河童は知らん」

「そんな事言わないの!」


三蔵はと仕事できるだけでそれで良いのだ

そんな三蔵の事など露知らずは終始笑顔が絶えないのであった…






「では三蔵、しっかりやってくださね?」

「わかってる」

「おしっ!じゃあ撮影開始ーってな!」

「お願いしまーす!」


悟浄の言葉との挨拶で合同撮影と言う名の三蔵の写真集の撮影が始まった

はいろんな人と撮ってきたことがあるけれど相手が三蔵って事に暫し緊張気味の様子

今までの成長した所を見てもらいたい

三蔵と並んで恥ずかしく無い様に気合を入れるも、失敗しないか不安でしかたなかった

そんなの様子に三蔵は、


「何硬くなってんだよ。もっと気楽にいけ」

「あ、で、でででも…」

「…ククッ」

「三蔵…っ!」


喉の置くからこらえるように笑う三蔵

のどもり具合がツボに入ったらしい

そしてそんなを愛しく思った

三蔵は周りの視線も気にしないとばかりにを抱き寄せる


「お!いいねぇ〜三蔵サマったら大・胆w」

「ちょ、三蔵!!」

「うるせぇ」

「いやぁ今回の写真集は見ものですねぇ」

「え?写真集って…!」

「おや?知りませんでした?今回は合同撮影でもあり、三蔵の写真集の撮影でもあるんですよ」

「えええええええええ!?」


八戒は黒、さわやかな笑顔を浮かべた

((絶対ワザとだ。ワザと言わなかったんだ…!))

心の中で悟浄とは確信したのであった



そして撮影は順調に進み、最後の撮影が始まる

は何も聞かされてないため、悟浄達のあるがままになっており、次は何かとハラハラしていた

先ほどから抱き合えだの押し倒されろなどの心臓に悪い注文ばっかりで緊張など忘れて死にそうだ(もちろんすべてやりましたよ)

最後は何か

嫌な予感がしてならない


「じゃー最後は三蔵から直々のリクエストいってみようかネ!」

「…?」


悟浄のおちゃらけた声が一層いやらしく聞こえた

ほーら嫌な足音が直ぐ其処まで…





冷や汗をたらしていると三蔵がを呼んだ

背中同士をくっつけていた体制から互いに向き合うように立った

そして一言


「悟浄、直ぐ撮れよ」


遠くで『りょーかい♪』と言う声が聞こえるけど今はそれど頃ではなくなっていた

目の前には三蔵

紫の瞳がの瞳を貫く

唇には柔らかい…


「はいオッケ〜。三蔵サマのリクエスト『キスシーン』は良く撮れたぞ…って、あらま」

「お熱いことでなによりですねぇ」


カメラから眼を放した悟浄と八戒の目の前には濃厚にキスをする2人

既にの瞳は閉じられ、素直に受け入れている

三蔵に至っては歯止めが効かなくなったとでも言いますか

お熱いでぃーぷな2人に悟浄はもう2,3枚カメラのシャッターをきった

























1ヵ月後

写真集の記者会見の場で三蔵との婚約発表が行われたとか…






「俺はもう以外と撮る気はねぇからな」

「何言ってるんですか。貴方にはもっと稼いでもらわないと、さんとの今後の生活が」

「そうよ。がっぽり稼いでもらわないと困るのは私なのよ?」

「チッ…努力はする」

「ま、三蔵らしいっちゃ三蔵らしいですけどね」

「まったくだね…」








おわり














***
三蔵サマ。書いちゃったー☆テヘ!!!!!!(可愛くないよ)
デルモ(死語ですよ)設定でした!

これ、続編出るかもですよ(いい加減にしろ)