また僕です。八戒です。今回は後日談と言う事で番外編だそうですよ?
色々と報告は悟空から聞いていますので大方の事は知っているんですが、詳しいことを…まぁ知っているんですけどね。
え?何でかって?…企業秘密です。そんなに脅えないでくださいよ。
色々とあったようですし、ここは二人きりにして差し上げるのが良いと思うのですが…2人だけ幸せってなんだか悔しくありませんか?
あっははは。僕だって寂しいんですよ?…えぇそれは心底、ね。
彼と彼女の青春ストーリー2 番外編+後日談
そろそろ秋が終わり、冬が近づいて来る頃。僕達はいつもの如く屋上に居た。
もう寒い屋上をやめて教室に非難したほうがいいと言ったのですが日向ぼっこが大好きなこのラブラブカップル(老夫婦とも言う)2人は聞く耳が無いようで。
ちょっとイラっときちゃった僕ですが某誰かさんと違って堪忍袋の緒は頑丈なので黙っておくことにします。…今は、ですけどね。ねぇ?三蔵?
「なぁー腹減ったよー三蔵ー」
「お腹空いたよー三蔵ー」
「貴様等は何故俺に集る!?」
「いやんvモッテモテじゃないの三蔵サ・マ」
「おや?それは僻みですか悟浄?」
「悟浄ってそんなにモテてる感じしないもんなー」
「昨日の文化祭で女の人に振られてんのみちゃたよー」
「ふん。ざまぁねぇな」
「あーたらね…」
ジメジメとしたゴキ…悟浄なんて見えない僕達はそのまま天を仰いだ。何ていい小春日和なんでしょうか。
そんな事をしみじみと悟ってしまう僕も老夫婦と大して変わらないですね。空腹を訴えていた2人にハリセンの小気味良い音が響くのがまた良い感じですよ。
この開放感に溢れた屋上と言うものは一度味わうと中々手放せなくなるんですね。
都合いいことに鍵は僕等しか持っていませんし他の生徒も来ることの無いんです。まさに絶好のたまり場といいますか。
「そういえば、昨日三蔵サマったらちゃんにプロポーズしたんだって?隅に置けないねぇ」
「っ!誰がそんな事を…!」
「えっへへー」
「貴様か!」
「だって嬉しかったんだもん!」
「…そうかよ」
「…俺、聞かないほうがよかったんじゃねぇの?」
「そうですね。お陰であの熱苦しいラブラブカップルが調子にのってしまいましたよ」
「なー腹減ったってばー」
悟浄が絡むと本当にいいことがありません。まぁ三蔵が相手だからと言うのもありますが大抵返り討ちに合うのがオチですね。
それにしても…本当に色々あった1日でしたね。
三蔵はホストになるわそのお陰でしつこい女の子に纏わり着かれるわなんだと。
その女の子がのいとこだったとは思いもしませんでしたけどね。性格的にはあの女王様タイプ…似てなくもないです。
あ、怒らないで下さいよ。本当の事ですから。(ちょっと八戒!)
それからは見るに耐えないほど自分を見失って…でも三蔵に救われて。
僕も三蔵達の家庭の事情と言うのを知っていますが見る限り、を邪険に思ったりましてやイラナイ子なんて全然感じてませんでした。
居候なんて知らなかったら誰も気付きませんよ。
それくらい光明さんと三蔵はを愛おしんでいたと思います。もちろん、僕を含めて悟空も悟浄も。
幼い頃からの付き合いな僕達に不要な言葉でしたね。訂正します。僕はを三蔵以上に愛してます。…なーんちゃって…妹の様に、ですけど。
まぁ三蔵にしてみれば妹なんて端から思って見てないと思いますよ?聞いたところ出逢った当初から恋愛感情が芽生えていたようですし。
もし実際に妹だったら…叶わぬ恋、禁断の愛…そそるものがありますねぇ。え?僕の事は放って置いてくださいよ。花南とはラブラブですからv
そんな幼い頃から好いていたとすれば…結構三蔵は凄い人なのかもしれません。僕には到底不可能なことだと言うことは分っていますよ。
だからこそ、ようやく叶った恋に祝福の言葉を。僕も見ていて嬉しい限りなんですから。
「オイ八戒。貴様は先ほどからなに良からぬ事を考えている?」
「いやですねぇ滅相もございませんよ三蔵。僕はただ…思い出を振り返っているだけなんですよ」
「爺か貴様は」
「貴方に言われたくありませんねぇ」
口は汚く不器用な彼ですが、を幸せに出来るのはこの人だけなのでは無いのでしょうか。
でもには勿体ないくらいですかねやっぱり。
「…声に出てるぞコラ。貴様ワザとだろ?」
「そんなこと無いですってば。疑い深いとに嫌われちゃいますよ?ホラよく言うではないですか。しつこい男は嫌われる…」
「ナニナニ?何のこと?」
「貴様の事を話していたんだ。『ゴキブリは女に嫌われる』ってな」
「んだとコラ!」
「確かに私ゴキブリは嫌い!」
「…なーんか傷付くヨ?ちゃん」
「悟浄の奴自分が赤ゴキブリって認めたぜ!」
「お猿ちゃんはだぁってろ!!」
「猿じゃねぇよ!」
「猿の方が愛嬌があって好きだなー」
「ちゃあん!?」
「へっへへーんだ!様ぁみろエロ河童!赤ゴキ!」
「略すなガキ!脳みそ胃袋猿!」
まぁ確かにゴキブリよりお猿さんの方がいいですよね。悟浄には勝てる見込みも無いって事です。ドンマイですよ悟浄。(哀れみはよせ八戒!)
さて。そろそろ何発目か分らないハリセンの餌食になりそうなお馬鹿2人は放って置いて今のうちとお話でもしましょうか
「なぁに?八戒」
「いやぁ、何では三蔵を選んだのかなーって思いまして」
「んーそうだなぁ…ホントはね、最初はお兄ちゃんとして好きだったんだと思うの」
「でも一度も三蔵に『お兄ちゃん』って言った事ないですよね?」
「それがね、一回小さい頃に呼んでみたんだけどどうしてだかすんごく怒られてさ。それ以来名前で呼ぶようになったのよ」
「…まぁその時の心境を思えば妥当なことだったんでしょうけど、年下の女の子に怒鳴るとは聞き捨てならないですね」
「そう思うでしょ!?…全くあの純粋な笑顔もそうだけど、どうしてあんなのなのかなー」
「誰がどう『あんなの』だって?」
「っ三蔵!」
「地獄耳とは怖いものです」
「るせぇ八戒。コラ!正直に吐いてみろ。今なら一発ぶん殴るだけでゆるしてやる」
「一発でも大打撃だって!ってか三蔵怖い!目が据わってる!!」
「ハァ…コレ、いつまで続くんでしょうか」
本当には何故三蔵を…そういえば肝心の兄の好きから恋愛になるまでの過程を聞き忘れちゃいました。
ま、それはいずれ…ですね。ふふふ…楽しみで仕方ありませんよ僕は。…みなさん引いたら僕泣いちゃいますよ?
いつものように煩くなった屋上に一陣の冬を知らせる風が吹く。
もうそろそろハロウィンが来て、クリスマス、年越し…そして卒業。
これから色々忙しくなる季節に僕は、心躍らせ、いつまでもこのメンバーで居れたらなんて…柄にも無いことを思っちゃったりします。
確かに卒業は寂しいものですが。でもね、には内緒なんですが僕等3年組の3人は同じ大学に受験するんですよ?
まぁ僕と三蔵は推選で楽なんですが…悟浄は日ごろの行いが悪いせいか一般入試になるんです。
夜な夜な勉強してるなんて言わないであげてますけど、弱みをまた一つ握っちゃいました。。
それと、何故一緒の大学に行くかと言うとですね…これまたカミサマのお導きと言いますか僕にとっては不運でしかない事コノ上ないんですけど、偶々志望した大学が一緒だっただけなんですよ。
実は言うとその大学は色々な学部がありまして、本当は一緒に行けるような大学をワザと選んだ…なーんてこと言わないですよ。
嘘でも無いですけど恥ずかしいじゃありませんか。も悟空も来れるような大学を選んだなんて(学部の関係上の話)。特に三蔵は死んでも言わないでしょうし…。
ま、大学でも卒業したからと言って簡単に切れる縁でも無いでしょうし、これからもイヤでも付き合い長くなりそうですね。
いままでと同じように。そして未来永劫僕等が離れる事なんてあるんでしょうか。
三蔵、、悟空に僕、それに悟浄。この5人はどこぞの戦隊モノの様に5人で一つ…なんちゃって。少々臭過ぎましたかね。
兎に角、これ以上の幸せが何処にあると言うのでしょうか。僕はそれなりに満足しているんで大変結構な事ですね。
「なー学食ってまだやてんのかなー?」
「見に行こうよ悟空!開いてたらそのまま食べてきちゃいましょっ!」
「お前らな…今は授業中だぞ。行くんだったら静かに行け」
「じゃあみんなで行くか!お目付け役も必要だろうしぃ?」
話も決まったところで、いざ。と言いたいところですが僕は今まで黙っていたことを言います。言っちゃいます。
あははは。今更なんですけど、ね。皆さん気付いていらっしゃらないようですから親切心で一言――。
「皆さん知っていましたか?今日は昨日の文化祭の振り替えで、休校なんですよ?」
「「「えっ!?」」」
「そういう事は早く言え八戒…」
みなさん合いも変わらず、な性格しています。まぁ平和で何より…ですかね。
皆さん今日も
絶好調!
(さぁ、ご飯でも食べに行きましょうか)
(やりぃ!食堂より豪華なもの食っちゃおーっと!)
(わー!モチロン三蔵のおごりよね?)
(何で俺が!)
(まぁまぁ、男見せる時なんじゃねーの?三蔵サマv)
ATOGAKI
はい。なんか後日談にもなっていない気がするんですが其処は気にしたら負けです。既に私は負け犬ですが←
今回も1の番外編同様八戒さんのナレーターで書きましたが…失敗した感が否めない(言っちゃらめぇ!)ま、八戒もいい感じですよね?ね!
やっぱこの5人はほのぼのが似合っている…そして私が書ききれて居ないがモチロンギャグも笑。
そんな感じで八戒の独壇場はどうでしたでしょうかっ。私は結構気に入ってますあはは。ではでは。