昨日に一件で私は後戻り出来なるところを三蔵に引き戻された。今考えると、とってもくだらない事で悩んでいたのだと思ったわ。
私の考えることは今までの事を否定しているようなもので、罪悪感が募る一方だ。
それでも、暖かな笑みと不器用な優しさに救われるような気がして…これだから手放せないのよねぇー。
それに。私が居なくちゃこの家の人の面倒を誰が見るっていうのさ?え?面倒見られているは私のほうだって?…そんなことないやろーチッチk(強制終了)

兎に角、ただいま…かなっ!















彼と彼女の青春ストーリー2














長い長い一日。そして色んな事があり過ぎだ一日。そんな一日の終わりの出来事はもっと吃驚したものだった。
それはもう意外な事で正直私は唖然としてまるで人事のような、そんな感じ。



「おや?皆さんどうしたんですか、こんな時間に…」



「お父さま?!」「うげっ!」「…」

「あらまぁ…寝ている人も居るんですか。一体何があったんでしょう」
「イヤ、コレはさっ…」
「それより父さん。もう帰ってきたんですか?」
「おかえりなさい、お父さま!」

なんという絶妙なタイミング。お父さまが帰ってきたのだ。前日から泊まりで出かけていたお父さまは今日帰ってくるなんて言ってたっけ?
そんな私と同じ事を考えていただろう三蔵も私とまけず劣らずなんともまぁマヌケな顔していて。悟空なんて自分が原因の事だから焦ってるよ。
そして一瞬目を見合わせた私たちは何処となく存在感を発するお父さまに釘付けだ。それと、隣にいるおばあさんの存在にも不思議に思う。

「あぁ、この方は秋菜トキさんです。、貴方の祖母に値する方ですよ」

私たちの心情をしってかしらずか急にとんでもないことを言うお父さま。え?マジで?な私は頭が真っ白になりそうになった。
そんな重大発言をケロッと言ってしまうのはこの人の特技だと思う。あぁ、わかっていたのよ。だって何年間一緒に暮らしてきたとおもうのさ。
でも今ココに祖母がいると言うことは…最悪な状況が目に浮かぶ。折角終わったと思ったのに…まだ1番大切なことを忘れていた私は自分を呪うわ。

「こんばんわ。始めまして、かしら。手紙は読んでもらえたと思うけれど…」
「は何処にも行かせん」
「まぁまぁ三蔵。早とちりは貴方の悪い癖ですよ」

そんな事を言っている場合か、と思ったのは三蔵だけではあるまい。事実私も同じ心境だ。
私を守るように前に来た三蔵にキュンと来たがお父さまの言葉を不審に思う。早とちり?一体何のことでしょうか。

「私は、さんを奪いに来たわけではありません。安心してくださいな」
「どういう、ことですか?」

言葉の真意が掴めない。いや、言葉通りなのだろうがそんな事を私に考えることは出来なくて。
いかにも金持ちですオーラを出す目の前の祖母は、悲しげに、でも意思が篭った瞳をいとおしむ様に細め私を捉えた。
本当に優しい方なんだと本能が告げる。あぁ、お母さんそっくりだ。

「いやあ、私も知っていたんですけどね。でも、を手放したくなかったと言うのは同じなんですよ三蔵」
「なっ!」
「やはり娘の子は愛されていたんだと安心しましたよ。よかったですねさん」
「はい。自慢の家族です!」

今の私の発言は聊か不適切な事だったと思わずにはいられないけど咄嗟に出た言葉がこれだ。ま、自然に出たこの言葉になんだか心温まる気もするし、いいんでない?

兎に角説明するとこう言う事だ。
お父さまは初めから私に身内がいることを知っていて尚私を引き取ったのだと。それは祖母にはまだ余裕が無かったからだ。(モチロン仕方なくでは無い)
コレは手紙にも書いてあったこと。そして、お父さまは手紙を送られてきた後に手紙の存在を祖母から知らされた。
手放したくはない…私にとっては嬉しい限りの事で、お父さまは交渉に祖母の家に出向いたそうだ。
愛されていると分った祖母は今の家の事情も口ほど楽なものでは無いと言う。
それに祖母が成功させた事業も私が帰ったら受け継がなくてはならない為、そんな大変な思いはさせれないと思った祖母はお父さまに私をこのまま託すことにしたらしい。

そんなワケで今までの苦労はなんだったんだ、と言いたくなる真実に私たちはただ呆然と立ち尽くすしかなかった。
しかし私たちを現実に連れ戻したのは今まで黙っていた私の癒しアイテム悟空。私の大好きな笑顔で言った。

「兎に角、よかったじゃん!、もうどっか行くとか言うなよ?三蔵も、俺だって必ず連れ戻しに行くからさ…だから」
「うん。本当にありがとう。…もう、何処にも行かないって約束するから、安心して?」
「おう!じゃあまたな!三蔵、頼んだぞ!」
「言われなくてもそうする」

言うだけ言って悟空は行ってしまった。よし。今度おいしいお菓子作るから、まっててね?
気を使ってくれたのだと思うけど、全部八戒たちに報告するんだろうな。…明日が怖いぜこんちくしょー。
ってか悟空は八戒のまわしがね…イヤイヤコレは気にしたら負けだ。悟空は知らない事実だと思うからあえて言わない事にしよう。それが最良の処置だと信じて止まない自分がいる。

「では。私もこれでおいたましますわね」
「あ、お気をつけて…」
「三蔵、送ってあげなさい。この車の運転手も貴方のせいだと思いますし」
「…はい」

いや、これやったの悟空ですなんて言えない私たちは素直に頷くしかなかったんだと思う。もしかして悟空はこれを見越して逃げた…?そんな馬鹿な!
後でやっぱ締めるか、なんて無粋な考えが脳裏を過ぎったがココは。大人の余裕を見せなくては。いや、同い年ですけど。


そんなこんなで、ようやく祖母を送り、出迎えた幸子がこれまた煩かったけどもう心配後無用なのですよ!
私は既に立ち直っていて、それに三蔵が隣に居てくれたから。

ミス吠登高校なんて眼中にないのよ。三蔵は私のものだから諦めなさいねっ!」
「お前は俺のものでもあるだろうが」
「どっちだって同じよ!…じゃあお婆様。お元気で」
「えぇ。さんもお幸せにね。三蔵さんと共に…結婚式には是非呼んでくださいな」
「ふん。そう遠くは無いだろう…招待状は1番最初に届ける」
「まぁ…楽しみにしていますわ」

「何よ、お婆様まで!ワタクシ、絶っっ対認めませんわよ!!」
「あはは!その台詞はミスになった時言ってね!ま、八百鼡ちゃんがいる限り無理だろうケド!」
「…!来年こそ、勝負ですわ!!」
「安心して?私は来年もミス桃源高校になるから」
「いい加減にしろお前ら…」

女の言い争いは醜いものだと、言ったのは誰だったっけ。でも、こんな言い合いが出来るなんて案外幸子とは気が合うのかもしれない。
ま、こっちから願い下げだけどね!やっぱ私って性格悪いのかしら?うふふふ。…何そこで頷いてんのよ金髪野郎!
ほのぼのとは行かない別れの挨拶だったけれど、きっと全員満足していたと思う。最後に笑いあった祖母とは本当に血が繋がっていてよかったと思えるし。
おばあちゃん孝行とは行かないけれど…きっと結婚式の招待状が一番の孝行だと思うから。だから、お元気で。お婆様、それに幸子。

姿が見えなくなるまで手を振り続けた私はちょっと物寂しい気もしたけど、今は三蔵が隣に居てくれるから平気だよ。
もう、何処にも行こうとしないから。だから。離さないで?

「安心しろ。離すなと言われても離す気はねぇからな」
「うん。私も、だよ?」
「信憑性に欠けるな。行動で示してみろよ」
「…変態っ」
「今更だろうが。男はみんなそういう生きもんだ」
「このエロ坊主、見習い!…大好きだ馬鹿野郎!!」

「上等だ…愛してるこの馬鹿娘」

「っ…!不意打ちは卑怯だーっ!」
「互い様だろうがっ」




これぞ 青春ストーリー!
(前見て前!三蔵は無免許なんだから捕まったらやばいって!)
(貴様が騒ぐからだろうが!兎に角大人しくしていろ!)



おわり




ATOGAKI
ココまで読んでくださった方本当にありがとうございます!ココで完結ですよ皆さん!長かった気がするぜよ!←
何コノバカップルwな最後でしたが、どうでしたでしょうか。管理人的には満足した作品でした。だって書きたい事詰め込んだだけだもん!(しんでこい)
全部、1部から10日くらいで書き上げてしまいましたが誤字脱字よければ報告してください!お願いします!orz(笑
めっさ辞書とか使ったんですがまだまだ未熟者…と言うのがホント胸に沁みた作品です。あっはは!
なんかもう内容\(^o^)/オワタな感じですが…まぁ置いておこう(ぇ)。なんてハッピーエンド!大好きですこんなオチ笑←
コノ後後日談やらなんやら番外編として気の済むまで続けようと思っております。是非それも見てあげてください。あっはは!
ではでは。見ていてくださった皆様に、この胸いっぱいの感謝と敬意を。また会う日までサーラバァ!フハハハh(強制終了)
最後まで『コレ、青春か?』という疑問が。