家族ってなんだろう。血の繋がりって必要なのかな。
私はお父さまの事、本当の家族だと思ってるし大好きだ。三蔵はまた違った家族を…なんちゃって。
今までの生活が偽りだとは思わない。
でも結局は私、居候なんだよね。やっぱりこれ以上迷惑掛けられないと思うから、ごめんね。
彼と彼女の青春ストーリー2
屋上で、俺はいつもの馬鹿と下に見える炎を横目に無限に広がる星空を見ていた。
月もでていて、自宅でよく3人でやった月見酒の時の事を思い出す。アイツは酒が弱いくせにがんがん飲みやがる。
お陰で何度苦労させられたことか…。でもそんな日常が心地よいのは確かで。
猿が居ないが絡んできたゴキブリにいつものようにハリセンを叩きつけると煙草に火をつける。
そろそろが来るだろうと思っていたのだが全然来る気配もしなくて、苛立ちだけが募った。
そんな時、不意に屋上のドアが開いた。やっと来たか馬鹿娘、と思って振り向いたが予想とはかけ離れた人物が其処に居た。
「ごきげんよう、三蔵様!」
「貴方は…」「おーおー。なーんか呼ばれざる客ってやつー?」「チッ」
あの女だ。近くのお嬢様学校だか何だか知らんがいい加減纏わりついてくるのがウザイ。こんなところまできやがったのか。
「何処に行ってしまわれたのかとお探したんですわよ?」
「貴様なんぞお呼びじゃねぇ」
「それに、部外者は既に立ち入り禁止になっていたと思いますが」
「うっわー熱烈なこったな。よかったじゃねぇか三蔵サマ?」
「死ぬか?」
「イイエスミマセンデシタ」
俺と八戒の剣幕をぶち壊すようなゴキブリには2人で睨みつけ黙らしておいて、兎に角今はこの女をどうするかだ。
ココまでしつこいと呆れ通り越して殺意が沸いて来るんだが。この女は一筋縄ではいかないらしい。兎に角うせろ。
「まぁ酷いですわね!ワタクシはこんなにも三蔵様を愛していると言うのに!」
「興味ねぇ」
「そういうことですから、時間的にも遅いのでそろそろお帰りになられたほうがよいのではないでしょうか。親御さんたちも心配なさるでしょうに」
「いいのですわ。ワタクシは三蔵様と帰ると言っておきましたのでご心配には及びませんことよ」
「だってよ?三蔵サマv」
「うぜぇ…俺はと帰る。勝手な事をほざくな」
「…?あぁあの子ならもう既にお帰りになりましたわ。今頃荷物でもまとめている事でしょう」
「なんだと?」
どういうことだ。が先に帰っていて、荷物をまとめている…出て行くと言うのか?
何故いきなりそんな馬鹿なことを――。
「居候の分際ですもの。いつ出て行ったってお困りにはならないでしょ?厄介者はとっとと退散するのが1番よいのですわ」
「いつ、誰がそんなことを言った?厄介者だなんて俺たちは思っちゃいねぇ」
「三蔵様がなんと言おうとアレにとっては肩身が狭く、居心地がわるかったんですわ!」
「…貴方は何かご存知なんですか?」
「やけに三蔵達のお家の事情に詳しいみたいだけどヨ?」
「貴様…何者だ」
そういえばそうだ。なんでコイツが、今日始めて会った奴が俺の家庭内事情を知ってやがるんだ。
何もかも知っているような口ぶり…胸糞悪ぃ。大体が居候だとか、コイツにとやかく言われる筋合いなんてねぇ筈だ。
俺は言ったとおりを居候だなんて、ましてや厄介者だとか一度も思った事ない。あるわけがねェ。
家族…はあの人だけで十分だしこれから先とは違う意味での家族にはなるつもりだけどな。
「申し遅れましたわ。ワタクシ、さんのいとこで秋菜幸子と言います。どうぞよろしく。未来の私の旦那様v」
「いとこォ!?」
「と言うことは…さんには血のつなかっがご親戚がいると言うことですか?」
「…そんなの俺がしるわけなかろう」
一同、この女、幸子とか言う奴の最後の言葉は完全しかとで『いとこ』と言う単語反応を示した。
コイツがココで言ったと言うことはもこのことを知っていたのかもしれない。もしくはコイツの戯言か…。
「あら?あの子は三蔵様に何も言ってなかったんですの?まぁ…お婆様はお手紙を差し出したと聞きましたが」
「手紙?」
「最近の様子がおかしいと思ったら、この事だったんですね」
「水臭いねぇ〜ま、正直ちゃんなら忘れてたって事ありえるけどな」
「ふふふ…ワタクシは今日、あの子の偵察をかねて来たんですわよ」
「そして三蔵から離す為、ワザワザ居候と言うことを利用して煽りに来た、と言うことですか」
「なんともまぁ…お嬢様のやる事はわかんねぇわな」
「最初はそのような理由ではなかったんですわよ。ただ…三蔵様のお相手だと聞きましたのでちょっと身の程を知っていただいただけ…」
「くだらん」
全くもってくだらねぇ。そんな事で一々邪魔すんじゃねぇよと言いたいところである。
そんな事でが、出て行くわけがねェ。今まで一緒に生活してきたのが全部、全部偽りだと言っているようなものじゃねぇか。
俺は絶対にそんな事認めねェよ。ふざけるな。
「貴様の言い分は分った。しかし…俺との事に貴様が口出しせんで貰おう。とっとと失せろ糞女」
「ワタクシは諦めませんわよ三蔵様。それと…あの子は我が家にきて貰って吠登高校に転入させますわ」
「ふざけるな。そんな事俺が認めん」
「あら?あの子はこれからも肩身の狭い思いをさせて苦しませる気ですか?それなら私の、いいえ、あの子の本当の家に戻らせたほうがあの子の為にもなるんじゃなくて?」
「そんなの、アイツが決める事だ。貴様は黙っていろ」
「ふふふ…もう遅いですわ。今頃あの子は荷物をまとめて迎えのものに我が家に招待されているでしょう…」
「全力で止めてやるよ。アイツは誰にもわたさねぇ」
そう、は俺のものだ。親族だか血のつながりがあるだとか全部関係ない。何処へ行こうが俺が必ず連れ戻す。
もう既に家に居なかろうが知ったこっちゃねぇ。ただ俺は、アイツを手放す気はねぇんだからな。
1度手に入れた存在は大きくて
(肩身が狭いだとか、そんなもん今更だろうが。お前は馬鹿面で家に居ればそれでいい。それが俺の望む事でありアイツの望む事――)
ATOGAKI
幸子…キャラ変わってねぇか?←。会話が多くなってしまった今回の話。なんだか分りずらいですね笑
そして会話が微妙に噛合っていないと言うアンビリーバボー(黙っとき)
独占欲バリバリの三蔵様、ヒロインを止めることは出来るのか!…計画してた事とダイブかけ離れてしまったんですが、それでも私は突き進みます←
アレだ。八戒まで敵に回す幸子がかわいそう笑