オレは…此処はなんだ?!

オレ、政宗の家に行こうとして、そんで…、事故っちまったってのか

我ながらに恥ずかしい…

はどうしてっかな

ってかコレは死後の世界…なんてことねぇよな?オイオイオイ、勘弁してくれよ…?

まだ未練タラタラだぜ!とまだ仲直りもしてねぇし、あいつにはもっともっと愛してやりてぇんだ!




其処は真っ白な世界

浮遊感に戸惑いつつ元親はさまよっていた






『それに約束、まもんねぇと…』

















「ハァハァ…も、元親の病室は…?」

「今はまだ緊急オペ中だとよ」

「珍しいこともあるもんですな。政宗様…」


小十郎から聞いた後走り出したと政宗。それに小十郎は病院に駆けつけていた

結構近くにある大型病院は政宗が後を継ぐ『奥州伊達病院』だ

こんな時にそんな説明は要らないだろうが一応ね


そういう訳で全速力で走ってきた3人はまず、元親の居場所を探した

事前に連絡を受けていた小十郎が先陣きって病院の廊下を早足で駆け抜ける

一応此処に働いている小十郎は全体の場所を把握しているため直ぐつくであろう




は既に泣いていた

それを見かねた政宗は抱きしめる。

政宗のぬくもりに触れは想いっきり泣いた

何かを否定するように、何度も何度も




オペ室に着いた一行は横にあったベンチに腰掛ける

はドアの前で呆然と立ち尽くしていた

政宗と小十郎は冷静ではあるが内心至極心配なのだ



意識不明の重体

その言葉は3人に容赦なく圧し掛かる














『ねぇ元親?』

『なんだよ?』

『もし私が政宗と浮気しちゃったらどうする?』

『力ずくでもを連れて帰って、』

『エロイことは嫌だよ』

『な、なんで解ったんだよ!』

『バレバレだって。顔ががニヤケてるもん』

『チッ!まぁ良いから、聞けよ』

『うん?』


『もしお前が俺の手から離れることがあったらよ、そしたらオレ、死んじまうかもな』


『え?』

『悲しすぎてよ。俺、お前無しでは生きていけねぇんだ』

『元親…私も生きていけないよ!元親が死んだら私も死ぬ!』 

『オイオイ…お前には生きていてほしいな。そんで毎年綺麗な花を上げに来てくれよ』

『お墓は海の見える最高な場所にしてあげる!』

『マジになりそうで怖いから、この話は此処までな』

『そうだね。縁起悪いもんねー』  

『兎に角、オレはお前と離れる気もねぇし、手放す気もねぇ。死にもしねェ!それだけで十分、だろ?』

『大満足です!』

『単純な奴。ま、この言葉に嘘偽りはねぇから、一緒に生きてようぜ!約束だ』

『うん。約束…!』

















「馬鹿…約束したじゃない…あの言葉に、嘘偽りはなかったんじゃなかったの…?」

















手術中のランプが消えた

それに続いて医師らしき人物が、出てきた

運命の瞬間だ

はその医師らしき人物に駆け寄るとものすごい剣幕で迫った


「それがですね、長曾我部さんの容態は…」



























































オレ、何してんだ?

なんか誰か呼んでる気がする…

あぁ?いてぇ。いてぇよボケ!誰だほっぺたバチバチ叩いてやがんのは!!

だーかーらー、


いてぇって!!



真っ白だ



あの時とは違う真っ白な部屋で元親は飛び起きた

「元親ァ!!!」

驚き半分、怒り半分の元親は意識が朦朧とする中でに抱きつかれ倒れそうになった

しかしマッチョが売りの元親は持ち前の反射神経で受け止める


そうだ。オレ、事故にあって死の間際まで逝ったんだ…


、泣き止めって… オレは生きてるんだぜ?」

「馬鹿ァ!元親の露出狂!変態!エロ大魔神!万年発情期!!」

「イヤイヤイヤ、オレ殆ど性的な悪口じゃねぇか!」

「うるさい黙れ馬鹿チカ!!」

そう言って更に抱きつくチカラが強まる

どんなに心配かけたか十分すぎる程身をもって解った

そんなの頭を抱きかかえるように引き寄せ、撫でる元親


そしてベットの傍らに佇む2人

政宗と小十郎だ

政宗はやれやれといった感じに見守り、小十郎は感極まって涙していた

「Ha!生きてるんだったら慌てて損したぜ!この不死身男!」

「うぅ…グスッ…よかったな…

悪態をついたり感動したりした政宗と小十郎は気を利かせたのか病室から出て行く



生きていたのだ。あの意識不明の重体と言う名の死の淵から這い上がってきたのだ

医者も元親の生命力には驚かされ、異例の事態だ、と言って学会の資料製作に取り掛かっていたくらいだ

時速100kmの車と衝突事故したとは考えも着かない


それでも、生きていたのだ

それだけで十分


「心配かけちまって、悪かったな」

「いいの…!グスッ生きてただけで、もう、十分なんだから!ホントに、、毎年お花…上げに行くとこだった」

「はは!まだ覚えてくれてたのか、あの話…ありがとな」

「モ、チカぁ…!」

「泣いてる顔も可愛いな!は…」


「もう一回死ねばいいのに」


ちゃぁあぁぁん?!」





















そうだ、生きているのだ!今この瞬間を!この時を!!





あぁ、素晴らしきの力
(あの時の事を覚えてる?私、貴方と一生一緒に生きていくから!約束だよ?)













おわり



















ATOGAKI

感動…?そんな大層なもんじゃないですよ。突発的に。笑

なんか色んなイケナイものが見え隠れしてるような気がしてならんのですが…
そこはあえてスルーの方針で!


此処まで呼んでくださいました皆様。ありがとうございますコレからもチカを増やしていきたいと想います!