無残に転がる人間だったモノ
それを非情にも見下ろす1つの人影
その人影の正体と向き合う男
互いに銃を向け合い沈黙が流れている
あぁ。
何故この2人はこんな境遇で出会ってしまったのか
今後悔しても遅いなんて解り切った事
今はただ、時の流れに身を任せどちらが先に引き金を引くのかを待つだけ
「撃てばいいじゃない」
「あんたこそ引いてみな?出来るんだったらな」
「フッ…随分余裕なのね。知らないわよ?死んでから後悔しても遅いんだから」
「Ha!随分とまぁcoolだねぇ…その言葉、そっくりそのままあんたに返してやるよ」
2人は罵りあいをしているが腕はそのまま銃を握り締め見つめあう
違う組織のマフィア
ココは男政宗の領域。女はボスの命令で政宗の組織を潰しにきたのだった
あと1人
政宗が最後に残り、現時点でこうして向かい合わせに銃口の標準をあわせている
「コレで私の任務も終わり。貴方で最後なのよ」
「気に入ったぜその瞳。こんな状況じゃなかったら好きだったんだがな…」
「何もかも遅いのよ。私達はこういう運命だったんだわ」
「それも悲しい事だな。オレは運命なんか信じちゃ居ねぇが仲間をこんなに殺されちゃぁ黙ってらんねェ」
カチリ
政宗が愛用銃マグナムのファイアリング・ピンを引く音が静寂の空間に響き渡る
も負けじと構えた
刹那の咆哮
重い衝撃音
それと同時に聞こえた空弾を意味する音
倒れたのはで政宗が先に打ち抜いた
否、同時に撃ったがの銃は弾が入っていなかったのだ
それを理解した政宗はすばやくに駆け寄るが急所を見事貫通している傷に長くないと悟る
仰向きに倒れたを抱きかかえその血があふれ出てくる傷を押さえる
何もかも遅いと解っていても押さえる手を離すことが出来なかった
「貴方の…勝ち、よ…。奥州ファミリーの、ゴットファーザー…」
「何故空弾だといわなかった?あんたは結果を解っていたのか」
「もう…こんな世界疲れちゃっ…たの。自由に…なりたかった…」
苦しそうに紡がれる言葉に政宗は聞き逃す事無く運命を呪った
が信じた運命を
「コレもまた…運命って言うのかよ?そんな事、なら」
違う場所で 違う形で 君に出逢いたかった
(仲間も殺され愛した女にも死なれた俺は生きる意味があるのだろうか)
***
某所にあったお題です。書いてみたかったんですよねぇ…
ホントすみませんでしたァァァ!!!
コレは企画様とは一切関係ないのでご安心ください(?)あしからず!!
お題サイト→Nitro!!!様