名前を呼んでもらえた事が凄く嬉しかった
政宗さんは他の指名客の所に行っちゃったけど、でも それでもこの極上な時間をくれるココが凄く居心地が良い
今日は奮発して長い時間居る事にしました













 夜光狂想曲 No.6
   ― Do not approach ―




















「・・・」

「ah?他の客が呼んでるのか…ok,直ぐ行く」


楽しい時間とお別れ。ボーイの小太郎君?が政宗さんを呼びに来た
ってか今何にも喋ってなかったよね?あれ?なんでわかるの政宗さん!
他のテーブルに行っちゃうのは寂しかったけど私はどうやって会話ができたのか、が気になった(だって無言…)


。俺があがるとき裏口で待っててくれねぇか?」

「うぁ?あ、はい!」

突然席を立ったと思った政宗さんが私の耳元で囁くように言ってきた
内容に凄くビックリしているとあのステキな微笑を残して違うテーブルに向い、取り残された私は顔が真っ赤になって熱い
あぁ。コレは現実なの?それとも私の行き過ぎた妄想?(ありえるから怖い)
ちょっと頬を抓って確認…よかった、コレは現実だ
でも、どうしてなんだろ。政宗さんの気まぐれ?それでも良いと想ってしまう私は重症だな


ちゃんやっと1人になったんだね〜オレ様座って良い?」

「え?どうぞ。私の相手をしてくれるんですか?佐助君」

「正解〜♪ちゃんみたいな子を1人にさせたくないからね」

「ありがとうございます!」


顔の火照りも収まらない内に佐助君が来てくれた
お調子者っぽいけどみんなの事をみてそうで頼りになる、と私は推測しました隊長!(誰だよ)
佐助君は政宗さんがさっき座って居たところ(私の隣)に腰掛けた
なんかくっつき過ぎのような気がするんですが、気のせいでは無いようです。周りに『今度は佐助君かよ!この男たらし!!』みたいな眼で見られているんですが。如何してくれるんですかこのっ!
正直如何したらいいのかわからないので、とりあえずさりげなく離れてみた
「そんなっ!」「くっつきすぎると落ち着かないもので…」「残念…」
ちょっと可愛そうだったけど気にしない(我ながら酷いであります)、だって本当に落ち着かないんですもん回りの視線で
…やっぱりお調子者だけなんでしょうか?

「何々?さっき政になんて言われたのさ〜(聞こえてたけどね!)」

「へ?えっと、あの」

さっき言われた事を言うのは恥ずかしかったけど佐助君の輝いた眼差しには耐えられませんでした(確信犯だよこの人)
な、なんかニヤニヤしてます。キモイですよ佐助君

「珍しいね〜政が女の子誘うなんてさ!いつもは誘われてるんだけどね♪(やっぱりチカと冷やかしたい)」

「やっぱりモテモテですね、政宗さんって…なんで私なんか」

ちゃんはオレから見ても魅力あるからね〜そんなに自分を卑下する事無いよ」

「でも…」

「じゃぁさ!今夜政と居る時、」


















ここにちょいと不機嫌な人が1人

shit!!何だってんだ猿の野郎!オレのにくっつき過ぎだぜ!!
お!から離れたぜ!ざまァみろ!


「…オイオイ政さーん。1人で何百面相してんだい?」

「…!い、いや別に何でもないぜ」

「(こりゃぁちゃんの事かな〜)」


政宗は大事な常連のお客様前なのにたちのテーブルが気になる様子
同じテーブルの慶二は一生懸命フォローしながら苦労するのであった




そんな事を露知らず佐助とは話し込んでいた
ちゃんとした自己紹介から他愛もない話まで。時々前を通ったホストも加わりみんなそれぞれ思い思いに会話していった
今ではこの中で知らない人は居ないまでにもなり(と言いつつ人数は少ないし前にも会ったよね)何故かオーナーまでも参加し、おまけに幸村も来た
社長にまつわる恐怖の話(経験談)も教えてもらい想像するだけでも恐ろしい
一通り話し終えた皆は各自仕事に戻っていき今は最初の状況、佐助と2人きりだ


「もうそろそろ政もあがりだと思うよ〜」

「あ、はい!じゃぁ私もそろそろ…」

「うん。気をつけてね。裏口もちょっと危ないから中入ってていいから♪」

「ありがとうございます!」

「ちゃんと俺様が言った事実行しなよ?政大喜びするからさ!」

「が、がんばります!」


私はお会計を済ませて(なんだかとても優しいお値段でした)小十郎さんに案内してもらい、裏口へと続くドアの前に移動した
必然的に1人になった私は今日の事を振り替えてみる
とても楽しかった。けどね、やっぱり政宗さんが居ないと物足りなくて
今もあぁやって別のお客さんの相手をしてるとき時々聞こえてくる笑い声とか楽しそうな声なんて聞くと寂しくて、悲しくて
私のじゃないけど、思い上がりの馬鹿だけど"独占欲"と言う感情が沸き起こってくる
私だけを見て。私だけに笑って?そんな自分が嫌いなの

「hey.、何考えてるんだ?」

「ひゃぁ!!いいいいい、イエ別に特に何も!」

「?HAHAHA!面白い奴だな!」

そんな事を考えていたら、政宗さんが居てビックリした私は素っ頓狂な声を上げてしまった…とても恥ずかしい
でも政宗さんの笑った顔を見てしまった時、そんな感情は吹っ飛んで言ってしまった
とてもとても可愛くて、普段落ち着いてる(?)時とはまた別に幼さが残っているような笑顔に不本意ながらときめいてしまったのだ
こんな顔を他の人にも見せるのだろうか。いけない。また黒い感情がわきあがってきた。押さえなければ

「じゃぁこれから俺達だけのpartyと行くか!」

「はい!」


自然に繋いだ手から伝わる熱に私の心は胸いっぱいです!












「そういえばよ、はオレの事『さん』付けで呼んでるだろ?」

「あ、はい。そうですね(やっぱり言った方がいいのかな?)」

「できればオレの事さん付けは無しで呼んでくれよ。you see?」

「えっと…じゃ、じゃぁ、まーくん?」









………………?
















あれ?私何かへんなこといっちゃったのかな?あれ?おかしいな。佐助君が喜ぶって言うから、あれ?



「……………What?!?!

「だから、まーk「誰だにこんな悪知恵を吹き込んだ奴は!!」

「えええ?私はただ佐助君が喜ぶから言ってみな…って……」

「やっぱりあの野郎か!…いいか。それはデマだ。信じるんじゃねぇ」


佐助君。嘘付きましたね!あっぱりあの人は侮れない!!!!
もう絶対佐助君の言う事なんて信じないんだから(それは酷いなー♪)


「ごめんなさい…」

「oh…言い方がきつかったな。sory.honey」

「いや、もとわと言えば私がいけなかったんです…」

は悪くねぇよ…悪いのは全部あの馬鹿猿だ」

「フフフ…まんまと嵌められてしまいましたね!」

「Ha!あいつはあとでオシオキだ。それと、敬語もやめろ」

「え?だってそんな、」

「いいから。You see?」

「…I see.」

「It is intelligence.」








夜の街中を行く。
目的地は決まってないけれど政宗さんと行くならどこまででもいい
たぶん私はその内飽きられて捨てられてしまうかも知れないけど、今がとても幸せだからそれでもいいかな。なんて思ったりして…
たとえコレが政宗さんのほんの些細な気まぐれだとしても、貴方に出会って私は凄くよかったと想います
貴方と居れる時間が来るまで、それまで私の傍に居て下さい
だって貴方はホスト。お客様にひと時の夢を見せてくれる王子様なのだから
















とある路地裏

そこは大通りに面しているが一歩踏み出すものなら別世界になる闇の世界
この汚い世界では闇の取引など日常茶飯事である危険な 場所
もし、何も知らない人が入ったら無事では済まないだろう。そんなところに元親は居た

今日は仕事を休んで私用を済ませた帰り道
たまたまこの道を選んだわけではないが気持ちよい雰囲気ではないこの路地裏。下宿先の近道で良く通るのだ
それは昼の事であって夜は滅多に使わない。この世界に何年も身をおいている元親でさえも"路地裏"とは脅威の場所であってもっとも通りたくない道。あまりかかわりたくない、そう思っていた
何故そのような所を通っているのかと言うとただ単に"疲れたから早く休みたい"との事
それが最悪の事態になるとは誰も、自分も想いもしらなかっただろう


駆け抜ける足音
それを追いかける足音。その数は知れず、闇の中で蠢いていた

追いつかれる、そう思ったとき横の窓から飛び出して来た人影
その刹那。姿を確認する事も無く元親は頭に大きな衝撃を受け地に倒れた
意識を飛ばす前に見たモノは、














道路沿いに歩いていた政宗には聞こえない、道の奥を歩いていたには微かだけど聞こえた、音
ふと立ち止まって音の発信地だと思われる一つの路地に目を向けた
そこにあった光景とは、黒いスーツを纏ったサングラスの男達とうつ伏せに倒れているその雰囲気には異色な髪と服

「も、元親さん!!」

「Why?!何だって?」

は危険を顧みず路地に入っていった。路地裏の危険を最も知る政宗は慌てて追いかける
黒スーツの男達は足音に気付き、とっさに身構えた。走ってくる人物は、女だ
何一つ表情を変えず、男は走り寄って来る女に蹴りを1発。楽勝、と思ったとき女の腹めがけて振った足には違う感触が

「hey.オレのhoneyに何かましてんだこの野郎!!」

それは女ともう1人走ってきた男の手のひらだった。男=政宗が放った言葉と共に鳩尾に走る衝撃
黒スーツの男は元親の隣に倒れる事になった。倒れた男を見て後ろに群がっていた同じく黒スーツの男達は誰かの『引け!』と言う言葉と共に闇に溶けいく
いつの間にか政宗が倒した相手もいなくなり残されたのは女=と政宗、気絶している元親だけであった





















午前4時 下宿舎5階談話室

緊急会議らしきものが開かれた。そこにはホストとボーイの皆が揃っており、各自適当に腰掛けている
先ほど店閉めの時、政宗の携帯から電話があり、みな急いで帰ってきた所だった
政宗は気絶していた元親を車に乗せと共に帰ってきて、今元親の部屋ではまつと看病しているのだ
皆に今までの経緯を話た
みなは、その衝撃な内容に眠気など一気に吹き飛んだ


「早速けし掛けてきたか。下衆が」

「最初は元親のアニキ…ね。色んな組とつながりが深いチカから潰そうってわけか。悪趣味なこって」

「あの、暴走族の間では無敗の王の元さんがやられるとはねぇ。血祭りが始まるのかい?」

「物騒でござる!」

「フンッ!どこの馬かも知れぬ奴らにやられるとは己の力量不足よ」

「ともかく もとちかどのが かいふくするまで、われわれからは なにもしないに、こしたことは ありませんね」

「Ha!何言ってやがる謙信さんよ。喧嘩売って来たのは向こうだぜ?だったらこっちは買うしかねえじゃねぇか」

「やーれやれ。1番売っちゃいけない人に喧嘩売っちゃったね。ご愁傷様っと」

「大掛かりな戦い(まつり)と、しゃれ込むかぃ!?」

「仲間を傷付けた罪、償ってもらうでござる!!」

「所詮、くだらぬ戯言よ」

「こうなったらだれにも とめられませんね」

「フフフ…血を、どんな血を見せてくれるのでしょうね…」






















近づいて









いけない
(これからココは戦場だ)


















続く




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ATOGAKI

路地裏と、この街に近づいてはいけないよ。ってヒロインに言い聞かせて…
みんなお互いひょんなことから知り合いましたがそれでも仲間意識が強くて
一人でも何かあれば助け合う。そんな男の友情サクセスストーリー(違っ)

元親とのつながりが深い『組』とは暴走族やヤクザの事です
一体次は誰がやられるんでしょうか
早くも戦いが始まろうとしています。危険だねー!(お前な…)
展開速すぎてもう管理人にも わけわかめ です ←古い
これからどう動いていくのか、なんか殺人事件みたいな推理小説になりかけてますけど悪までもホストです
では、今度こそ四天王とか出したい!じっちゃん出したい!

ではココまで読んでくれた皆様に感謝と敬意を…