仕方なく騒がしい連中と買出しに来たら、今まで鬱だった気分がぱっと変わった
だって、あいつが居たんだ
でも隣に居た2人を見た瞬間、オレは駆け寄っていた
そして誰にも渡さないと言うようにあいつを抱きしめたんだ
夜光狂想組曲 No.3
― …予想外だ ―
私は昨日何をしてしまったのか
今日、友人のえりから電話があった。そこで私は全てを知ることになったのだ
真相はこうである
昨日所持金数万円を抱え店内に入った私はそこのNo.1ホスト政宗を指名してNo.2の元親を指名したえりとテーブルについた
いきなり王子様顔負けの手の甲にキスをされててんぱって…初めての私は政宗のおすすめと言うお酒を呑み、テンションが上がっていった
其処までは覚えている
そんで今回は初回って事でかなりの格安でいいって言うからもう酔っていたえりに奢ってっもらえることになり、4人で楽しく談笑しながら進んでお酒の勢いは止まらなかった
そこらへんからだ。何も覚えていない!
うーん、えっと…
えりによるとこうだ
勢いに乗った私は抱きつき魔になったり両手にグラスを持って女らしからぬことを…
「なっっっっ!!!!!!!!」
「なーんて嘘に決まってるでしょ」
「嘘かい!!!」
「からかいがいがあるよ、あんた」
「五月蠅い!さっさと続きを!」
一頻り笑ったえりは咳払いをし続けた
途中で私は寝てしまったらしい。あまりにも呑みすぎて
「大変だったんだから!あんたいきなりのびた君並みに寝るの早くてさ〜」
「そ、そんな…」
いくらなんでも恥ずかしすぎる…!!しかも政宗さんの前で!!!
……今ならまだ死ねる!!!!!!!!
「死のうなんて考えてないでしょうね?ま、兎に角あたし的にあんたが覚えて無いのがすッごく気の毒だわ」
「ギクッ…。え?どうして」
「あのあとね〜ムフフ」
なんなの。我ながら親友であるが何をもったいぶっているのか(電話代掛かってんのよ)
きっと私もっとヤヴァイ事したんだ!よだれたれてたとか。だから言い難いのね!
いいよ!解ったから!そんな引きが長いと本当に恐いじゃん!いっそせめて…
「一思いに言っちゃってよ!」
「は?如何したのよいきなり…ま、いいわ。あの後ねあんた本当にうらやましいことに政宗にお姫様抱っこされたのよ!!」
あのNo.1ホスト政宗によ!!って…
頭がついていけないんですけど。え?お姫様抱っこ!?
「…体重ばれた!?」
「そこか!もっと喜びなさいよ!あの聖域に住む王子様よ!女共の最高級の宝石なのよ!そんな人にお姫様抱っこなんて夢のまた夢…」
「なんて大げさな…」
「やかましい!兎に角あんたはいろんな女共から標的にされるわよ!ってかもううわさになってるらしいから気をつけなさいよ!わかった?!」
私的にはお姫様抱っこがうんぬんよりその噂になってることの方が一大事だと想うのですけど…言ったらマジで殺されそうなので言わないけれど
ってかそんなに騒ぐことなのかな…(イヤ、自分父親意外にやってもらったこと無いけどね。でもね!)政宗さんだって人の子よ。そんな、偉人みたいな、中身だって普通の人だろうし騒がなくても…
えぇい!何が言いたいかって言うと!兎に角!
「お礼言わなきゃ!」
「ん?ねぇ秀吉、あそこにすッごく悩んでる可愛い娘がいるよ」
「…」
「如何したの?秀吉。まさか惚れちゃったとかじゃ…」
「そ、そんなん事は無い!!!何を言う半兵衛よ!」
「あせっちゃって…でも残念なことに僕が先に見つけたんだ、いくら君でも譲れない…って秀吉!聞いているのかい!?」
半兵衛といわれた男を無視し、先に行く秀吉。彼には何も聞こえていないようだ。哀れ半兵衛
でも挫けず半兵衛は秀吉の後についた。向かう先はモチロン
「如何しました?お嬢さん。何かお困りで?」
そう、さっき悩んでいた娘、の所だった
「あ、え?!べべべ、別にたいしたことじゃ…」
「そういうな。何かあるんだろう」
「フフフ。慌てちゃって可愛いね。君、名前は?」
いや、慌てたのはその…ゴリラみたいな人がでかくて恐かったからであって…とは言えずは答えることにした
「です…」
「そうか!ちゃんって言うんだね。僕は半兵衛さ。こっちは秀吉。よろしくね」
「は、はぁ…あの、ご心配をおかけしたようですが私急いでいるので・・・・(恐い。怖いよ秀吉さん睨まないで!上から見下ろさないでぇ!!!)」
早くこの二人(秀吉)から離れたいと切におもったであった(ちーん)
と、そこに
「Hey!オレのhoneyに何たかってんだ。変態野郎!!Be scattered!!」(どっか行け!!)
「なっ!僕は変態なんかじゃない!君こそちゃんから離れるんだ!!この外国人かぶれ!」
「お前の容姿の方がよっぽど外国人だ!ってかなんだよその気味悪ぃマスクは!だから変態って言われるんだぜ?」
「失礼な人だね。君はまず常識を覚えた方がいい!とっとと僕の前からそのかっこつけた眼帯ごと消えうせなよ!!」
いきなり現れてしかもの首に巻きつくように抱きついてきた政宗登場。は状況が読めず思わず石化した
ってかなんですかこの子供じみた言い争いは…
「離してやれ、伊達よ。固まっている」
「おぉっとsorry。大丈夫か?」
「は、はい…多分(心臓が危ないかもしれない)ってか政宗さんがどうしてここに?」
※皆さん、ここは神聖なるデパートの真ん中です。お静かに by店長(ちーん)
正直あの政宗さんがデパートって…似合わな過ぎる。言っちゃ悪いけど!
なにやら政宗さんは住んでいるってか下宿させてもらっている女将さんにお使いを頼まれたらしい
…本当に似合わない!!
「オイ。今似合わないとかimageしただろ」(想像)
「いいいい、いえ!決してそのようなことは!!」
「Oh…いい度胸だhoney.覚悟はいいか?」
「いやいや、ここデパートですし!ってかなんで解ったんですか!?ってかhoneyって!」
「いいじゃねぇか」
いくない!断じていくない!…だって本気じゃないくせに
別に冗談なら冗談でもいいが政宗は違った。は好きになってしまったのだから辛いのであった
「あれ〜君は昨日の娘じゃない!(そして旦那の想い人w)」
「偶然だな!ガハハハ!」
後ろから昨日案内してくれた確か佐助と、えりがお気に入りの元親が来た
その後ろの方にも見知った顔が
どうやらみんな揃って買い物に来たらしい
他の人はそれぞれ自分たちの買い物に勤しんでいる様だ
というか本当に偶然だ
生まれてこの方このデパートに通い続けてきたがこんな目立つ人がここを利用していただなんてビックリ通り越して眩暈が…
でも時々しか来ないらしいから顔合わせ無いのがあたりまえか。妙に納得してしまった
「君たち!この僕を差し置いてちゃんに話しかけるとは何様なんだい?」
「あぁん?居たのかオメーら。そりゃあワルーゴザンシタネ。」
「あやまる気無いだろう!」
「はいはい。喧嘩はここまでにして〜。迷惑だよお二人さん。まったく。ここで慶二の旦那が居たらもっと大変だ〜」
ひどくなりそうな言い争いに唯一の常識人佐助が止めに入ってなんとかその場は収まった
もっと早く来てくれたら政宗たちも騒がずにすんだのに、と想った
「こいつらなんてほっといてどっか行こうぜ?honey」
「え?あ、あの私買い物が…!」
「行くとこは一緒だろ?オレと行こうぜ」
そう言って政宗はの肩を抱き寄せ食品コーナーに行こうとした、が
「おぉっと!ここは通さないよ!」
仮面の男半兵衛は立ちはばかったのであった…
何と言うかキャラ崩してまで何をしてるのやら、いい加減帰ればいいのに(それは酷いぞー)
「shit!邪魔だ変態」
「僕は変態じゃない!君こそ手をどかしたまえ!」
「んだとコラ。上等だよあんた!今ここで邪魔した落とし前つけさせてもらうぜ!!」
「望むところだ」
な、なんかオーラが!危険な殺気がビリビリ来るんですけど!!
危ないから!だからここデパートだよ!?途のど真ん中なのにー!!!
ってか最初から居た強そうな常識人の、えと、なんだっけ。確か小十郎さん?微笑ましく見てないで助けてください!!!
が命の危険を察知したとき、救いの手が
「まったく。貴様らは公共の場であろうが。下衆な」
「あ、あなたは!」
ボーイの元就がいつの間にか後ろに立っていた
そして手に紅いのを…イヤ、紅い人を投げた!
「外でやれ!」
ドカ
見事政宗の頭に直撃した紅い人もとい幸村君
元就からくらった政宗は睨みつけながら沈んだ
「だ、大丈夫ですか!政宗さん…それに幸村さん!!!」
「心配するではない。所詮奴は捨て駒よ…」
「ちょっと旦那ぁ!…あ〜ぁ」
「ご愁傷様だな」
「ふん!君にはソレがお似合いだ」
「政宗様ぁぁぁ!!」
あ、小十郎さんが取り乱した
じゃなくて、ってか救いの手じゃなかったよ!余計に騒ぎを大きくしてるよこの人!
人だかりができてました。(ちーん)
兎に角政宗さんも起きて幸村さんは佐助君がおぶることにしてその場は収まりました
半兵衛さんとゴリ、じゃなくて秀吉さんも去って行き、本当に疲れた買い物だ
「ふん!今回は見逃してあげるけどちゃんは僕の店に…ってあぁ!待ってよ秀吉ィ!!」
こんな捨て台詞を残して
ってか店って何のことだろうか
政宗さんに聞いたら『絶対あいつらにはかかわるなよ』って言われたのであの二人の事は忘れることにした
あぁ!そういえばお礼がまだだった!って事で私は慌てて政宗さんを引き止めた
「大胆だなhoney、オレは嬉しいが」
「ありがとうございました!」
「?」
「いや、あの昨日の事なんですが…」
「oh!あのことか。オレが好きでやったことなんだ。気にすることじゃねぇぜ?」
「でも、私…」
「thank you。珍しいな。そんな律儀に礼を言うなんてよ。」
俺の周りにはそんな奴居なかったぜ、と政宗さんは言った。
とても寂しそうな悲しい瞳をして
この人は愛を知らないのかもしれない
こんな瞳をして悲しそうに笑うから、私はとっても胸が締め付けられるように苦しくなった
そのあと私たちは別れてデパートを後にし
あっちのホストのみんなは全員居て思わず大人数だって言ったらいつもの事だよ♪って佐助君に言われ、みんな仲がよくて楽しそうだなってうらやましくなった
だって私は1人暮らしだから帰っても1人。たまにえりが居座ってるけど仕事だから頻繁ではない。たまにだから
送っていくって政宗さんが言ってくれたけどそれはやめといた。流石にえりから噂になっていると聞いたばかりだったから尚更だ
私は帰り道を1人寂しくでも、何か暖かさを感じ歩きながら考えた
今度はいつ行こうかな?
続く
MENU
ATOGAKI
もう何書きたいか話がまとまらないとです…
そして前回の最後に出てきた半兵衛と秀吉もだせました!
ぶっちゃけヒロインは出る予定ではなかったのですが2話連続でないってことは流石にヤヴァイと言うことで急遽参戦
想ったより話が弾んで出してよかったと想います
でもみんなキャラ出せなかったなー
ってか政宗さんいきなりhoney呼ばわりです
みんなデパートで騒ぎすぎですね。店長さん困ってましたよ絶対。きっとみんなの輝かしいオーラ(殺気)に当てられて何もいえなかったんだと想いますよ。哀れ店長
みんなの事なんて言ってるんでしょうね。今度から名前呼びでいいでしょうか。そうしよう
もっとカッコイイ台詞を言わせたかったんですが無理でしたw精進します。
ではでは。ここまで読んでくださった皆様にこの胸イッパイの感謝と敬意を_orz