わたしはたまたま友人に誘われてとある所に連れられた
内容は聞かされておらずただの食事だと思っていた私は所持金数万程度持っていくことに
友人は思いっきりおしゃれをしていてあんたも、と言われたので仕方なく一張羅を着て行く事にするのであった
どこに連れていかれるのも知らずに
ただただ友人についていく事しかできなかった自分を今ここで呪いたい
こんなホストクラブに行く事になるなんて…!!!!
夜光狂想組曲 No.1
― ようこそ ホストクラブ ”BASARA”へ ―
夜10時 某所。
表の賑やかさとは違う賑やかさをかもし出している裏街に位置しているお水の世界
この独特の在る雰囲気をしている街並みにはホステスクラブやバーなど色々な店が立ち並んでいる
その一角に問題の場所 ホストクラブ"BASARA"があった
周りとは少々違い、一際目立っている
ソレもそのはず、この店は裏街の中で有名なのだから
多くの人と人が賑わいを見せる夜にしかお眼に掛かれない世界
その中で1番輝いている"BASARA"
その扉の前に被害者――否、ヒロインは居た
隣には加害者、ではなく友人のえり
二人ともこの街に相応な格好をして、店の看板を見上げている
何故かと言うと"BASARA"が凄過ぎるからなのであった
明らかに雰囲気が違う
危険だ。は脳内で思った
「ってか何でホストクラブなの!?聞いてないよー!!」
「あら、いいじゃない。たまにはいい男に囲まれてパーァっとするよ!」
「なっ・・・!」
「ようこそお嬢さんたち」
言い争っていると突然後ろから声を掛けられた
振り返るとオレンジ色の髪の毛をオールバック、そこにヘアーバンドをしておりチャラそうだけどなんか違う雰囲気のいかにもって感じの青年?
どうやら目の前"BASARA"の人らしい
黒いベスト、ズボン白いYシャツに身を包みネクタイをだらしなく着けている
きっとボーイだと思われるそこらのホストより目立っている青年
ボーイでこんな感じなんだったらここのホストの人はもっと凄いんだろうか
は帰ろうかな、とマジで思ったのだった・・・
そんな事も露知らずえりはボーイが案内する店内へと足を運んでいた
「ようこそ "BASARA"へ! 姫君達」
中に入るとまず最初に眼に入るのはここのホストたちが出迎える挨拶だった
人数は少なく一人1人が…上玉
少人数でコレだけ有名になる訳がわかった気がする
ボーイも居てこれまた上玉。ホストやらないのがもったいないくらいだ
その数少ない人の中1人には眼を奪われた
高そうなスーツに身を包む一際目立っている人物。
全て身につけているのは高いブランド物と見られるがソレを自然に身に着けており
アイテムの一つ一つはその人の為に作られたのではないかと錯覚するほどである
横の写真を見ると直ぐに見つけられた
なんて言ったってここのNo.1 政宗とデカデカと写真が貼られていたのだから
さすがNo.1。オーラが違う
は政宗意外目に入らなかった
「どうしましたお姫さん。いい人でも居たかな?」
「え?あぁ、じゃぁ政宗さんで…」
「私は元親がいいな!!」
「かしこまりましたー♪ではご案内しますよ」
さっきのボーイに案内された席にとえりは座った
凄くふかふかで気持ちよい椅子。
周りの内装は細かいところまで手の込んでいるセンスが良い飾りが。
真ん中の天井には大きなシャンデリアが店内を明るく照らしていた
玄関から両サイドに伸びた階段を下り、一階と2階が吹き抜けになっていて凄く広く感じる開放感
それに全体的に高級感溢れる小道具に椅子と机
かなり繁盛している証拠でもあり、トップに立つにふさわしい雰囲気になっていた
実際トップなのだからそのままであるがそれでも見せびらかすわけでもなく威張りすぎず丁度良いむしろ全員を引き立てる内装なのだ
反対に場違いのような気がしてならないである
そんな緊張感を察した政宗は席に着くなり手の甲にキスを一つ
それはお姫様に王子様がするような甘く幻想的なもの
モチロン政宗がやるからそう感じるものであってそこいらの男がやったら直ぐに手を洗いたくなるほど
そのくらい政宗は優雅で尚本物の王子様のようだった
「(コレがトップのNo.1ホスト…!!侮れない!!)」
なんだかお門違いな事だと思うがはてんぱるしかない
「その初初しぃ所も可愛いな。オレは政宗。よろしく姫様」
「(あぁぁその笑顔がかっこよすぎです!!)です…よろしくお願いします王子様」
「オイオイ。オレの名前は『政宗』って言ったろ?名前で呼んでくれよ。」
「まさ・・・む・・・ねさん?」
「呼び捨てで構わないぜ。なんか飲むか?」
「私…ホストクラブ初めてで良くわからないんで・・・」
「おぉっと。やっぱり初めてか。ってことは初指名ありがとうな。そうだなおすすめは…」
凄く優しい政宗には益々惚れて行く
一方政宗はそこいらの女と違うの様子に興味が沸いて行くのであった
後にソレが慶二いわく『恋』と言われるまで胸の高鳴りに気付く事となるなんて露知らず
街はどんどん夜が更けていく
この出会いを深める為に
狂い狂され落ちてゆく
夢が覚める日が昇る朝まで
続く
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ATOGAKI
このホストネタを書くきっかけになったのは小栗旬主演の『ウォーターズ』という映画です
カッコイイです小栗旬…!!皆さんも是非ご覧あれ
前からもちょっとやってみたい内容だったんでかけて大満足です(内容はノーコメンツ!/笑)
これからもっとキャラを出して行きたいのでどうぞ末永くお付き合い願いたいとです_orz
photo by 空色地図 -sorairo no chizu-様