「この国も終りね」
「…あぁ」
「何よ。アンタが終わりに導いてるのよ?」
「そうだな」
「どうしてくれんのよ。この国が崩壊したら私は路頭に迷うか、殺されるか…それとも」
「させねぇよ。貴様は俺の国に来てもらうからな」
「国王専属奴隷にでもするのかしら?」
「…ククッ…んなわけねぇだろ」
「笑い事じゃないわ。私にとっては死活問題なのよ」
「安心しやがれ。お前は俺の嫁に貰ってやるっつってんだ」
「まぁ。素敵な御伽噺ね」
「物語にしてたまるか。こっちは本気だ」
「貴方の立場が悪くなるのよ?敗北した国の姫を娶ろうなんてそれそこ恥だわ」
「かまいやしねぇ。お前は俺の下で啼いてりゃいいんだよ」
「それじゃあ娼婦と変わらないじゃない」
「時と場合によるだろ」
「なら、私を妃として向かい入れる時はどんな時なの?」
「決まってんだろうが」
「…わからない。ちゃんと言ってくれないとわからないわ」
「フン…じゃあ一生わからないままでいろ」
「意地悪ね。…いいわ。仕方ないから結婚してあげる」
「随分な物言いだなぁ?」
「そんなこと言うなら貴方から言ってよ」
「来い。俺の元に一生居ろ」
「…仰せのままに。旦那様?それとも、国王様?」
「下らん。さっさと着いて来い」
「よろこんで」
王国物語
(これは私と彼の現実)
***
三蔵サマ!
会話だけSS好きです。読む側には最もわかりにくいけど!←